ロシア 憲法改正の是非問う全国投票 極東地域から始まる

ロシア 憲法改正の是非問う全国投票 極東地域から始まる
ロシアでは憲法改正の是非を問う全国投票が、極東地域から順次、始まっています。憲法改正によって、プーチン大統領の続投が最長で2036年まで可能になり、どれだけの支持を得られるかが焦点です。
ロシアの憲法改正は、ことし1月、プーチン大統領が国の権力構造を変えるとして提案し、議会の権限強化や領土の割譲禁止、社会福祉の向上のほか、プーチン大統領が最長で2036年まで続投することを可能にする内容が盛り込まれています。

憲法改正の是非を問う全国投票は、日本時間の7月1日午前、極東地域から順に始まり、このうちウラジオストクの投票所では、新型コロナウイルスの感染が拡大しているため、有権者は体温を測定して、手を消毒してから、1票を投じていました。

憲法改正に賛成だという男性は「いま、国をまとめて維持発展させることができる指導者はプーチン大統領しかいません」と話していました。

また、反対だという女性は「重要な部分もあるが、意味のない内容も多い。プーチン大統領は若い人に道を譲るべきだ」と話していました。

プーチン大統領には、憲法改正によって続投できるという選択肢を増やすことで、最大限みずからの権力を維持するねらいがあるとみられ、どれだけの支持を得られるかが焦点です。

投票は、首都モスクワなどでも順次行われ、日本時間の2日午前3時に締め切られたあと即日開票されて、2日の朝には大勢が判明する見通しです。

菅官房長官「ロシアの動向 関心持って注視」

菅官房長官は、午後の記者会見で「ロシアの内政や対外政策などのさまざまな動向については、常日頃から関心を持って注視している。政府としては、領土問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針のもとで、引き続き粘り強く取り組んでいく考えに変わりない」と述べました。

サハリン州知事 日本への強硬姿勢を誇示

ロシアで憲法改正の是非を問う全国投票は、北方領土でも行われ、島々を事実上管轄するサハリン州の知事は、改正案に領土の割譲禁止が含まれていることを受けて、「ロシアの領土は分けることができず、誰にも与えない」と述べ、日本に対して強硬な姿勢を誇示しました。

ロシアの憲法改正案には、「領土の割譲やそれを呼びかける行為は認められない」として、領土の割譲を禁止する項目が盛り込まれ、ロシアの国営メディアなどは憲法改正によって北方領土を自国の領土として守ることができるとして支持を呼びかけてきました。

国後島で投票したロシア人の男性は「私たち島民にとっては領土問題は非常に深刻だ。誰もが領土割譲禁止について理解してくれると思う」と話していました。

サハリン州のリマレンコ知事は、1日、国営テレビとのインタビューの中で、「憲法改正によって領土の問題は議論から外れる。ロシアの領土は分けることができず、誰にも与えない」と述べ、日本に対して強硬な姿勢を誇示しました。

憲法改正案には「近隣諸国との国境線の画定や再画定については除外する」とも記されていて、プーチン政権が日本との平和条約交渉を続ける姿勢を示したものと受け止められていますが、憲法改正が行われた場合、領土の割譲禁止の項目を交渉の新たなカードとして日本に揺さぶりをかける可能性もあります。