中東の航空会社 路線再開の動き 欧州の渡航緩和見据え

中東の航空会社 路線再開の動き 欧州の渡航緩和見据え
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EU=ヨーロッパ連合は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて取られてきた域外からの渡航制限を来月1日から段階的に解除する方針です。これを見据えて、ヨーロッパとアジアを経由する路線を運航する中東の航空会社では路線を再開させる動きが加速しています。
EUは、夏の観光シーズンが始まるのを前に、来月1日から域外からの渡航制限を段階的に緩和する方針を示し、日本についても制限を解除する対象に含める方向で調整が進められています。

こうした動きを見据えて、ヨーロッパとアジアを経由する路線を運航する中東の航空会社では、路線を再開させたり運航本数を増やしたりする動きが加速しています。

ハブ空港のドーハを拠点にするカタール航空は、ヨーロッパなどとの便を先月以降、段階的に再開させるなどし、現在は49の路線を運航しているほか、日々の運航本数も増やしています。日本との直行便についても、ドーハと成田を結ぶ便は運航を継続し、運休している羽田との間を結ぶ便は、需要が増えれば再開する方針です。
UAE=アラブ首長国連邦のドバイを拠点にするエミレーツ航空は、7月中にヨーロッパ向けの便など50余りの路線で運航を再開させる計画で、日本との直行便も、
▽ドバイと関西空港を結ぶ便は7日から、
▽成田との間を結ぶ便は8日から、再開させる方針です。
トルコ航空も7月中に日本への直行便を再開させる方針です。

世界的な航空需要が今後どこまで回復するかは不透明ですが、中東の航空会社の多くは、豊富なオイルマネーなどを背景に経営基盤が比較的安定しているとされ、運航の再開を加速させています。