J.フロント 200億円の最終赤字 3-5月 新型コロナの休業影響

J.フロント 200億円の最終赤字 3-5月 新型コロナの休業影響
大手デパートの大丸や松坂屋を運営するJ.フロント リテイリングのことし3月から5月までの3か月間の決算は、新型コロナウイルスの感染拡大で店舗の休業が相次いだことから、最終的な損益が200億円を超える赤字となりました。
J.フロント リテイリングが29日発表したことし3月から5月までの3か月間の決算によりますと、売り上げは634億円余りと前の年の同じ時期より43%減少しました。また、最終的な損益は203億円の赤字となりました。

これは、感染拡大の影響で4月以降、全国のほとんどの店舗を臨時休業としたためです。

会社は5月下旬にかけて段階的に営業を再開しましたが、売り上げの低迷は当面続くとみて来年2月までの1年間の業績の見通しを下方修正し、50億円の黒字を見込んでいた最終的な損益は、260億円の赤字になると予想しています。

通期の決算で最終損益が赤字となれば2007年にJ.フロント リテイリングが設立されてから初めてとなります。

業績の悪化を受けて会社は、グループ会社も含めて合わせて54人の役員の報酬をいずれも7月から3か月間10%減額することを決めました。

さらに、影響の長期化に備えて手元の資金をさらに厚く確保するため取り引きのある銀行に対して合わせて3000億円規模の融資枠を設定したことを明らかにしました。