新型コロナの専門家会議廃止 与野党が経緯などの説明求める

新型コロナの専門家会議廃止 与野党が経緯などの説明求める
新型コロナウイルス対策を話し合う政府の専門家会議が廃止されることについて、政府と与野党の連絡協議会で、与野党双方から経緯や今後の方針などを説明するよう求める意見が相次ぎました。
連絡協議会には政府から西村官房副長官が、与野党から政策責任者らが出席しました。

この中では、新型コロナウイルス対策を話し合う政府の専門家会議が廃止され、改めて分科会として設置されることについて、与野党双方から経緯や今後の方針などを説明するよう求める意見が相次ぎました。

これに対し、政府側はメンバーを拡充するなどして、来月上旬にも分科会の初会合を開く方針を示しました。

また、立憲民主党など野党側は、感染拡大を受けて病院などの経営が悪化しているとして、医療機関に対し、新たに給付金を支給することなどを要請しました。

立憲民主党の逢坂政務調査会長は記者団に対し、「専門家会議は政府の新型コロナウイルス対策の『頭脳』だった。廃止を誰が判断したのかなどについて、全く説明がなく、疑問だらけで大問題だ」と述べました。

「尾身副座長と相談していた」官房長官

菅官房長官は、午後の記者会見で、「緊急事態宣言の解除から、およそ1か月が経過し、感染防止対策と社会経済活動の両立を持続させることが、対策の主眼となる中で、専門家から助言をいただく会議の見直しを行うこととした」と述べました。

そのうえで、菅官房長官は、「今回の見直しは今週公表された専門家の提案にも沿っている。見直しについては、担当部局において、専門家会議の尾身副座長とも相談しながら進めていたということだ。いずれにしろ、引き続き、専門家の助言をいただきながら政府として対応策を進めていきたい」と述べました。