国連事務総長 新型コロナ感染拡大に歯止めかからず危機感

国連事務総長 新型コロナ感染拡大に歯止めかからず危機感
新型コロナウイルスについて、国連のグテーレス事務総長は記者会見で「ウイルスがわれわれを屈服させている」と述べ、感染の拡大に歯止めがかからない現状に強い危機感を示しました。
国連のグテーレス事務総長は25日、オンラインで記者会見を開きました。

この中でグテーレス事務総長は、「ウイルスがわれわれを屈服させている。ウイルスとの闘いでは効果が上がっておらず、感染は広がっている。ウイルスを制御できていないし、効果的な国際協調もない」と述べ、感染の拡大に歯止めがかからない現状に強い危機感を示しました。

そのうえで、ウイルス対策として、途上国支援の重要性を強調するとともに、先進国からの資金援助を含めた国際協調を呼びかけました。

国連は先月、途上国支援のためには67億ドルが必要だと明らかにしましたが、依然として58億ドルが足りていないとしています。

先進国が自国の感染対策や経済活動の再開に力を注ぐ中、途上国の支援に充てる資金は限られているとも指摘されており、国連は、世界的な感染拡大を抑え込むための取り組みが困難になっているとして懸念を強めています。