東京都55人感染「第2波につながらないか注視」専門家会議座長

東京都55人感染「第2波につながらないか注視」専門家会議座長
24日、東京都内で55人の感染が確認されたことについて、夕方に行われた記者会見で、専門家会議の脇田隆字座長は「今、東京では、夜の街など感染拡大のリスクが高い場所での感染者の確認が続いている。感染がそこから家庭や病院、福祉施設に広がることをとても警戒している。また、感染経路の追えない感染者も見つかってきていて、背後に見えないクラスターがあることを意味している」と述べ、引き続き警戒する必要性を指摘しました。
その一方で「現在は、重症になる人の命を救う医療提供体制が、かなり準備できている状況だ。今後も検査を続けながら、第2波の流行拡大につながらないか注視していきたい」と話しています。
また、感染の第2波に備えた国内の体制について、尾身茂副座長は「今の状況は感染が広がる前とは明らかに異なり、私たちはどういった環境が感染のリスクが高いのか学び、医療体制もひっ迫した状況を経験して整えられてきた。感染症の実態について研究成果も出てきている」と述べ、対応は、これまでよりスムーズにできる可能性があると指摘しました。
そして、一般の人たちの今後の備えについて、専門家会議のメンバーで、川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は「情報が多過ぎたり足りなかったりして、正しく恐れることが本当に難しいと思う。これまでのような強い自粛をずっと続けるのでもなく、もう大丈夫だとして、すべてを元に戻すのでもない、極端にふれないような行動をしていただきたいと思う」と話しています。