北海道 小樽 新たに9人感染確認 昼カラオケ客など 新型コロナ

北海道 小樽 新たに9人感染確認 昼カラオケ客など 新型コロナ
k10012481671_202006241235_202006241308.mp4
北海道小樽市は24日、新たに9人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表しました。9人はいずれも昼間にカラオケができるスナックの利用客や経営者、その家族だということで、市はこの店で集団感染が発生したとして、対策の徹底を呼びかけています。
小樽市で新たに感染が確認されたのは、いずれも小樽市在住の60代の男性と女性、70代の男性2人、80代の男性、年代が非公表の女性、それに年代と性別が非公表の3人の合わせて9人で、いずれも軽症か無症状だということです。

市によりますと、9人のうち7人は市内中心部ある繁華街、花園地区にある、昼間にカラオケができるスナックの利用客で、残りの2人のうち1人はこの店の経営者、もう1人は利用客の家族だということです。

市では、このスナックでクラスター=集団感染が発生したとしています。

また、7人はいずれもカラオケを楽しむサークルの仲間で、ほかのメンバーを含めた十数人で、毎週月曜日に、このスナックに集まっていたということです。

このスナックは広さが28平方メートルと手狭で、利用客の中には微熱がある状態で、来店した人もいたということで、市はこの利用客から感染が広がった可能性があるとみています。

迫俊哉市長は会見で「小樽市にとって、これまでにない件数が一度に発生し、市内での拡大について大きな危機感を抱いている。小樽は観光都市なので、客を受け入れるすべての事業者に対し、感染の予防策を徹底するよう再度呼びかけていきたい」と述べました。

24日、北海道内で新たに感染が確認されたのは10人で、感染者がふた桁となったのは今月12日以来です。

北海道内の感染者はこれで延べ1210人、このうち死者は98人で、治療を終えた人は延べ1028人です。

別の店の経営者は困惑

北海道小樽市の花園地区にある、別のスナックの経営者は、困惑の表情を見せています。

この地区で営業する「SNACK霧子」は、1か月半の間、昼間は休業していましたが、今月から営業を再開しました。

再開後は、利用客がカラオケを利用したあとは、アルコールを含んだ布でマイクを毎回拭き取るほか、定期的にドアを開けて換気するなど感染予防策を徹底しています。

しかし、今回の感染拡大を受けて、親族からは休業するよう促す連絡が後を絶たないといいます。

店を経営する高橋純子さんは「小樽では、しばらく感染者が出ていなかったので、まさかと驚きました。店側は消毒を徹底していてもウイルスは見えないので、どうなるか分からない。利用客は今後絶対減ると思うし、この先の営業をどうするか、みんなと相談したい」と戸惑いの表情を見せていました。

別の店の利用者から不安の声

北海道小樽市の花園地区にある別の店舗で、カラオケを利用している人たちからは不安の声が聞かれました。

このうち80代の女性は「この地区では、これまで1人も感染者が出てなかったので安心していましたが、やっぱり小樽まで発展したかという気持ちですね。私もラジオでニュースを聞いたので、これから帰ります」と話していました。

また、60代の男性は「小樽は観光地なのになぜ感染者が出ないのかと、ずっと不思議でしたが、これから小樽でも感染が広がりそうで不安です。市内で昼間にカラオケができる店の経営者は、かなり消毒を徹底しているので、感染者は出ないと思っていましたが、いろんな客が入ってくるので、自分自身で予防するしかないと思います」と話していました。