ドイツ 新型コロナ感染の広がり示す数値が大きく上昇

ドイツ 新型コロナ感染の広がり示す数値が大きく上昇
k10012480281_202006230938_202006230940.mp4
ドイツでは西部にある工場で大規模な新型コロナウイルスの集団感染が発生したことなどで流行の広がりを示す数値が大きく上昇し、地域によっては再び厳しい制限措置が導入される可能性もでています。
ドイツで感染症対策にあたる政府の研究機関によりますと、1人の感染者から平均何人に感染が広がるかを示す「実効再生産数」は22日、2.76と推計され、ここ数日で大きく上昇しました。

これについて、研究機関は、ドイツ全体でみると、新規の感染者の数は低いレベルにあるとした上で、西部にある食肉処理工場で、従業員1000人以上が感染したことなどを例にあげ、局地的な感染者の増加が影響したと指摘しています。

「実効再生産数」は「1」を下回ることが流行収束の目安とされ、ドイツでは制限の緩和の根拠の1つとして、重視されてきました。

西部のノルトライン・ウェストファーレン州にあるこの食肉処理工場では、従業員らおよそ7000人が隔離されたほか、近隣の学校や保育園も閉鎖されています。

地元のラシェット州首相は21日、「さらに広範囲にわたるロックダウンの措置をとる可能性も排除できない」と述べていて、再び厳しい制限措置が導入される可能性もでています。

ドイツでこれまでに感染した人の数は19万人余りに上り、亡くなった人の数は8800人を超えています。