東京から遠い地域への移動 大きく増加 ビッグデータ分析

東京から遠い地域への移動 大きく増加 ビッグデータ分析
都道府県をまたぐ移動の自粛が全国で緩和されて初めての土日、東京都内からほかの道府県に移動した人は増えたのか。携帯電話のビッグデータで分析した結果、東北や沖縄など関東から遠い地域への移動も大きく増加していたことがわかりました。
NHKは、NTTドコモが携帯電話の基地局の情報からプライバシーを保護した形で集めたデータをもとに、この週末の土日、東京都内に住む人がほかの道府県に移動した数が、先月30日と31日の土日と比べてどう変化したのかを推計し分析しました。

分析したのは、人の移動がピークを迎える正午から午後3時までの平均の人数です。

その結果、この土日に東京から移動してきた人は、すべての道府県で増えていたことがわかりました。

道府県ごとに人の移動が増えた率を見ると、
山形県が148%と最も高く、
次いで、沖縄県が147%でした。

さらに、増加率が高い順に、
香川県が94%、
和歌山県が92%、
新潟県と徳島県が91%、
長野県が90%、
島根県が84%、
富山県が83%、
山梨県と静岡県が73%などと、
関東の近辺に加えて、関東から遠い地域への移動も大きく増えていたことがわかりました。

この結果について、人の移動の分析に詳しい早稲田大学の佐々木邦明教授は「東京に近い県だけではなく沖縄県をはじめ、遠方の県への移動も増加していることから、観光や帰省を目的とした移動が戻ってきていると見られる。まだ様子を見ている人も多いと考えられ、都道府県をまたいだ移動をする人は今後も少しずつ増えていくのではないか」と話していました。

東京から移動した人の道府県別の増加率は

東京都からその他の46道府県へ移動した人の増加率。
(6月20日・21日を5月30日・31日と比較)

▽山形県148%
▽沖縄県147%
▽香川県94%
▽和歌山県92%
▽新潟県91%
▽徳島県91%
▽長野県90%
▽島根県84%
▽富山県83%
▽山梨県73%
▽静岡県73%
▽三重県71%
▽宮崎県70%
▽京都府70%
▽滋賀県70%
▽秋田県69%
▽福島県68%
▽長崎県67%
▽石川県65%
▽鹿児島県65%
▽愛媛県65%
▽栃木県61%
▽岡山県61%
▽大分県60%
▽佐賀県57%
▽群馬県56%
▽岐阜県56%
▽山口県55%
▽兵庫県51%
▽宮城県51%
▽広島県50%
▽岩手県48%
▽熊本県48%
▽鳥取県46%
▽奈良県45%
▽高知県45%
▽北海道45%
▽青森県44%
▽福井県38%
▽福岡県38%
▽大阪府37%
▽愛知県33%
▽茨城県32%
▽千葉県24%
▽神奈川県20%
▽埼玉県13%