接触確認アプリ 技術者らが安全性など検証「大きな問題なし」

新型コロナウイルス対策で、19日から利用が始まった接触確認アプリについて、情報セキュリティーの技術者らが利用者のプライバシーが守られているかなどを検証するイベントが20日、開かれました。
これは情報セキュリティーの技術者らで作る「日本ハッカー協会」がオンラインで開いたもので、およそ290人が参加しました。

19日から利用が始まった接触確認アプリは、新型コロナウイルスに感染した人と濃厚接触の疑いがある場合に通知を受けられるもので、プライバシーを守るため、個人情報などは一切、集めない仕組みになっています。

イベントでは、参加者たちがアプリの動きや、どういった通信を行っているかなどについて各自で検証を行い、内容を報告しました。その結果、プライバシーを守る仕組みや安全性などに大きな問題は見つからなかったということです。

一方で、一般的なアプリと同様に、アプリが異常終了した際などに識別番号などの技術的なデータをサーバーに送る仕組みになっていましたが、厚生労働省が公表しているプライバシーポリシーには、こうした通信について記載されていないことが分かったということです。

日本ハッカー協会の杉浦隆幸代表理事は「全体的には問題はなかったが、プライバシーポリシーへの記載漏れは、修正するのが望ましい。見つかった課題を改善していくことで、信頼性が高まり、利用者の増加につながるのではないか」と話しています。