延期のNPT再検討会議「来年1月開催で調整」国連事務次長

延期のNPT再検討会議「来年1月開催で調整」国連事務次長
国連の軍縮部門トップを務める中満泉事務次長は、長崎大学などが企画した対談にオンラインで参加し、延期されていたNPT=核拡散防止条約の再検討会議について、来年1月初旬からの開催に向けて調整を進めていることを明らかにしました。
国連の中満泉事務次長は19日朝、長崎大学や長崎県、それに長崎市で作る団体が企画した対談に、オンラインで参加しました。

この中で中満次長は「目に見えないウイルスの影響で世界的な危機が起き、核や軍事力に頼った安全保障のもろさと、国際協力の重要性を再認識する機会になった。外交と対話による人間中心の安全保障を実現するための具体的な検討が必要だ」と述べました。

そのうえで、中満次長は延期されていた、世界の核軍縮について話し合う、5年に1度のNPT=核拡散防止条約の再検討会議について「来年1月4日から4週間、会場を確保した。このまま開催されるかは締約国の意向もあるので、密に連絡をとっていきたい」と述べ、来年1月初旬からの開催に向けて、調整を進めていることを明らかにしました。

このあと中満次長は記者団の取材に応じ、ことしの長崎原爆の日に行われる平和祈念式典について「数日前に長崎市からも出席の依頼があり、帰国後2週間、自主隔離すれば出席は可能だと考えている。被爆75年の節目の年なので、核廃絶に向けた覚悟を再確認するメッセージを発信したい」と述べ、出席する意向を示しました。