テニス 全米オープン 車いすの部中止は「差別」IPCが声明

テニス 全米オープン 車いすの部中止は「差別」IPCが声明
ことし8月に開催が決まったテニスの四大大会、全米オープンで新型コロナウイルスの感染予防を理由に車いすの部を中止することについて、IPC=国際パラリンピック委員会は車いすの選手に対する差別にあたるとする異例の声明を発表しました。
テニスの四大大会の1つ、全米オープンはアメリカの中でも新型コロナウイルスの感染状況が最も厳しいニューヨークでことし8月31日から開催されることが決まりましたが、感染予防のために人数を制限する必要があるとして車いすの部は中止になりました。

この決定についてIPCのアンドリュー・パーソンズ会長は18日、声明を発表し「新型コロナウイルスのパンデミックが投げかける課題をあるグループのプレーヤーを差別する口実にしてはならない。車いすでプレーしているからといって締め出されるべきではない」として、車いすの選手に対する差別にあたるとして主催者に再考を求めています。

また、各国の車いすテニスの選手も決定は差別的だとしてSNSなどで相次いで抗議の意思を示しています。

全米オープンの車いすの部では日本選手の活躍が目立っていて、これまで男子シングルスで国枝慎吾選手が6回、女子シングルスで上地結衣選手が2回、優勝しています。