新型コロナ 発症2日目~9日目は「抗原検査」のみで判断 厚労省

新型コロナ 発症2日目~9日目は「抗原検査」のみで判断 厚労省
新型コロナウイルスへの感染を短時間で調べることができる「抗原検査」をめぐって、厚生労働省は、症状が出て2日目から9日目まではPCR検査の結果と一致率が高いことが確認できたとして、今後「抗原検査」のみで感染の有無を判断できるようにする方針を決めました。
「抗原検査」は、検査キットを使って30分ほどで感染の有無を調べることができるものですが、PCR検査と比べて精度が低いとされ、現在は結果が陰性だった場合は改めてPCR検査を行うことになっています。

加藤厚生労働大臣の記者会見での発表によりますと、その後の研究の結果、感染が疑われる症状が出て2日目から9日目までの人はウイルス量が多く、抗原検査とPCR検査の結果の一致率が高いことが確認されました。

これを受けて厚生労働省は今後、症状が出て2日目から9日目までの人については「抗原検査」のみで感染の有無を判断できるようにする方針を決めました。

「抗原検査」は医師が必要と判断した場合に受けることができます。

「抗原検査」使用方法を見直し

「抗原検査」は「PCR検査」と同じく、新型コロナウイルスに感染しているかを調べるもので、より迅速に感染者を発見するために導入されました。

国内では先月、新型コロナウイルスの「抗原検査」のキットが承認されていて「帰国者・接触者外来」や、救急救命センターなどで医師が必要と判断した場合に受けることができます。

検体を含む液体をキットに垂らすことで、感染しているかどうかをわずか30分ほどで調べることができますが「PCR検査」に比べると、精度が低いとされています。

このため「抗原検査」で結果が陽性だった場合は、診断を確定できるものの、陰性だった場合は改めて「PCR検査」を行って確認することになっていました。

厚生労働省によりますと、その後の研究で発症2日目から9日目までの患者については「抗原検査」と「PCR検査」の結果が、高い確率で一致することが分かったということです。

これを受けて厚生労働省は16日、「抗原検査」の使用方法を見直し、感染が疑われる発熱などの症状が出て2日目から9日目までの間については、結果が陰性だった場合でもPCR検査での確認を経ずに診断を確定できるとしました。

ただし入院している患者の退院基準には使わず、引き続き、迅速に感染者を発見するための検査として活用するとしています。