EU加盟各国 約3か月ぶり域内の入国制限緩和 新型コロナ

EU=ヨーロッパ連合の加盟各国は、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せているとして、およそ3か月ぶりに域内の国どうしの入国制限の緩和に乗り出しました。夏の観光シーズンを前に、観光業の立て直しを図るねらいです。

EUの加盟各国は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ことし3月以降、域内で国境をまたぐ移動を制限する措置を続けてきました。しかし、感染状況が落ち着いてきたと判断した国は15日以降、制限の緩和に乗り出しています。
このうちフランスは15日から、ほとんどのEU加盟国からの入国を原則、認めています。
空の玄関口である、パリ郊外のシャルル・ドゴール空港ではヨーロッパ各地から旅客機が離着陸し、スーツケースや大きなバッグを持った旅行客の姿も見られました。
イタリアのベネチアに向かうというフランス人の夫婦は「本来はことし4月に旅行を予定していましたが、ようやく出発できます」と話していました。
また、ドイツのベルリンから2か月ぶりに恋人に会いに来たという若い女性は「いつもは2週間ごとに会っていますが、新型コロナウイルスのために長い間会えませんでした。ずっとこの時を待っていました」とうれしそうに話していました。
15日からは、ほかにもベルギーが、16日からはドイツなどが域内の国からの入国を再開します。
一方、スペインは外国から到着するすべての人に対して2週間の隔離措置を引き続き義務づけていて、制限の緩和は21日になる見通しです。
また、日本などEU域外からの旅行客の受け入れについては、EUが来月1日から段階的に制限を緩和するよう加盟国に提案しています。
EUや各国は夏の観光シーズンを前に、国境をまたぐ人々の往来を再開させることで主要産業である観光業の立て直しを図るねらいですが、再び感染が拡大することへの不安などから旅行客がどこまで回復するかは不透明な情勢です。
このうちフランスは15日から、ほとんどのEU加盟国からの入国を原則、認めています。
空の玄関口である、パリ郊外のシャルル・ドゴール空港ではヨーロッパ各地から旅客機が離着陸し、スーツケースや大きなバッグを持った旅行客の姿も見られました。
イタリアのベネチアに向かうというフランス人の夫婦は「本来はことし4月に旅行を予定していましたが、ようやく出発できます」と話していました。
また、ドイツのベルリンから2か月ぶりに恋人に会いに来たという若い女性は「いつもは2週間ごとに会っていますが、新型コロナウイルスのために長い間会えませんでした。ずっとこの時を待っていました」とうれしそうに話していました。
15日からは、ほかにもベルギーが、16日からはドイツなどが域内の国からの入国を再開します。
一方、スペインは外国から到着するすべての人に対して2週間の隔離措置を引き続き義務づけていて、制限の緩和は21日になる見通しです。
また、日本などEU域外からの旅行客の受け入れについては、EUが来月1日から段階的に制限を緩和するよう加盟国に提案しています。
EUや各国は夏の観光シーズンを前に、国境をまたぐ人々の往来を再開させることで主要産業である観光業の立て直しを図るねらいですが、再び感染が拡大することへの不安などから旅行客がどこまで回復するかは不透明な情勢です。
ウィーン 老舗 ホテルザッハーも国境開放に期待

ヨーロッパ中部のオーストリアでは16日から、隣国ドイツなどヨーロッパの30か国以上からの入国制限を解除することになり、ウィーン市内の老舗ホテルは観光客が戻ることに期待を寄せています。
オーストリアでは先月29日からホテルの営業が再開されましたが、ウィーンの商工会議所によりますと、今月、市内のホテルの予約は客室全体の10%以下にとどまる見通しです。
ウィーン中心部の国立歌劇場に隣接し、ケーキの「ザッハトルテ」で知られる老舗の「ホテルザッハー」は、入国制限の影響で外国からの観光客が大幅に減ったことから例年になく厳しい運営を迫られています。
対応策の一つとして、繁忙期には1泊120万円近くするというスイートルームなど一部の部屋を、宿泊者でない人にも開放し、食事を楽しんでもらう企画を始めています。
ホテルザッハーの共同経営者のマティアス・ウィンクラーさんは「9割の客は外国からの観光客に依存しているが、今は来られないため部屋の予約がほとんどない状況だ。国境開放はとても重要で大きな一歩だ。ドイツなどから観光客が戻ることを願っている」と話していました。
オーストリアでは先月29日からホテルの営業が再開されましたが、ウィーンの商工会議所によりますと、今月、市内のホテルの予約は客室全体の10%以下にとどまる見通しです。
ウィーン中心部の国立歌劇場に隣接し、ケーキの「ザッハトルテ」で知られる老舗の「ホテルザッハー」は、入国制限の影響で外国からの観光客が大幅に減ったことから例年になく厳しい運営を迫られています。
対応策の一つとして、繁忙期には1泊120万円近くするというスイートルームなど一部の部屋を、宿泊者でない人にも開放し、食事を楽しんでもらう企画を始めています。
ホテルザッハーの共同経営者のマティアス・ウィンクラーさんは「9割の客は外国からの観光客に依存しているが、今は来られないため部屋の予約がほとんどない状況だ。国境開放はとても重要で大きな一歩だ。ドイツなどから観光客が戻ることを願っている」と話していました。
WHO「旅客機利用 100%安全と言えない」

EU=ヨーロッパ連合の加盟各国が域内の国どうしの入国制限の緩和に乗り出したことを巡り、WHO=世界保健機関で危機対応を統括するライアン氏は15日、「旅客機を利用する場合、100%安全だとは言えないということを認識しなければならない。ウイルスにさらされた可能性がある場合、感染の連鎖を断ち切ることが出来るよう旅客機を利用した人を追跡できるようにすることが必要だ」と述べました。
そのうえで「今後数日の間に、国境を越えて移動する人のための助言を出す」と述べ、WHOとして旅客機を利用する際の注意点などをまとめた指針を出す考えを示しました。
そのうえで「今後数日の間に、国境を越えて移動する人のための助言を出す」と述べ、WHOとして旅客機を利用する際の注意点などをまとめた指針を出す考えを示しました。