「船員 数十万人が上陸できず」国連が指摘 新型コロナの影響で

「船員 数十万人が上陸できず」国連が指摘 新型コロナの影響で
世界の物流を担う貨物船などを運航する数十万人の船員が新型コロナウイルスの影響で上陸できない状態が続いているとして、国連が各国に対応を求めています。
国連は12日に声明を発表し、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴って各国が渡航を制限する中、貨物船などの運航にあたる200万人の船員のうち、数十万人の船員が寄港先で上陸できない状態が続いていると指摘しました。

そのうえでグテーレス事務総長が「世界中で船員たちが、人道上、安全上の危機に直面している」として懸念を表明し、各国に船員を上陸させて交代させるなどの改善を求めています。

国連によりますと、船舶による輸送は世界の貿易の80%以上を担い、医療物資や食糧など新型コロナウイルスへの対応にもあたっているということです。

この問題をめぐっては各国の船主団体でつくるICS=国際海運会議所も、船員の健康維持のため上陸を認めるよう関係各国に求めています。