山形「日本一の芋煮会」初めて中止に 新型コロナ影響

山形「日本一の芋煮会」初めて中止に 新型コロナ影響
山形県の郷土料理の芋煮を巨大な鍋で作る秋の風物詩「日本一の芋煮会」が、ことしは新型コロナウイルスの影響で中止されることが決まりました。30年以上の歴史があるこのイベントが中止されるのは初めてです。
「日本一の芋煮会」は、山形県の郷土料理の芋煮を直径6メートル50センチの大鍋で作るイベントで、会場の山形市内の河川敷には毎年5万人以上が訪れ、32回目のことしは9月20日に予定されていました。

しかし、山形市や商工会議所などで作る協議会は12日、臨時総会を開いて協議した結果、新型コロナウイルスの収束が見通せず感染拡大を防ぐのが困難だとして、ことしは中止することを決めました。

協議会では多くの観光客が訪れることに加え、観光客を輸送するシャトルバスの運行では密集を避けられないこと、さらに地域住民の不安などを考慮したとしています。

協議会によりますと、中止されるのは平成元年にイベントが誕生してから初めてだということです。

今回の中止について協議会の会長を務める山形商工会議所の矢野秀弥会頭は「人の往来が増えると、2次感染、3次感染の懸念がある。経済的にも観光面でも大きな事業だが、中止はやむなしという判断になり非常に残念だ」と話していました。