ニューヨーク・フィル 来年1月まで休演 新型コロナ第2波警戒

ニューヨーク・フィル 来年1月まで休演 新型コロナ第2波警戒
アメリカで新型コロナウイルスの感染拡大の第2波への警戒が続く中、世界的なオーケストラ、ニューヨーク・フィルハーモニックは10日、「大勢が安全に一堂に会することはできない」として来年1月初めまでに予定していた公演を取りやめると発表しました。
世界で最も感染者と死亡者が多いアメリカでは、各州で経済活動を再開する動きが進む一方、第2波への警戒が続いています。

ニューヨーク・フィルハーモニックは10日、公式サイトで、来年1月5日までに予定していたすべての公演をとりやめると発表しました。

ニューヨーク・フィルは3月中旬から公演を中止していますが、今回の決定について最高経営責任者で会長のボルダ氏は「非常に残念だが他に選択肢はなかった。大勢が安全に一堂に会することはできないと明らかになった」として、観客や演奏者、スタッフを守るため、やむをえない決定だったとしています。

ニューヨーク・フィルはオーストリアの名門ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と同じ1842年に創設されたアメリカを代表するオーケストラで、世界的な指揮者が歴代の音楽監督などを務め、アメリカのクラシック音楽の歴史をつくり上げてきました。

ニューヨーク・フィルは今後について、保健当局などと相談しながら小規模のコンサートの開催という選択肢も模索していきたいとしています。

コンサートの開催をめぐってウィーン・フィルは5日、政府の感染予防対策に従って観客数を通常の20分の1以下にし、観客の間を空ける措置などを講じ、およそ3か月ぶりに公演を再開しています。