来春卒業 高校生の採用試験 1か月程度延期に 新型コロナ

来春卒業 高校生の採用試験 1か月程度延期に 新型コロナ
来年春に卒業する高校生の採用試験について、厚生労働省と文部科学省は例年9月の解禁を、ことしは1か月程度後ろ倒しにする方針を固めました。新型コロナウイルスの影響で生徒の準備が整っていないことなどが理由で、採用試験の延期は初めてだということです。
来年春に卒業する高校生の採用スケジュールは、今月からハローワークで求人の受け付けが始まり、7月から学校への直接の求人提出、9月16日からは採用試験や内定通知が解禁になる予定でした。

しかし学校現場からは、ウイルスの感染拡大に伴う休校によって、生徒の進路指導や職場見学ができず、準備が整っていないなどとして、スケジュールを遅らせてほしいという声があがっていたということです。

これを受け、厚生労働省と文部科学省は9月に予定していた採用試験の開始時期を1か月程度後ろ倒しにする方針を固めました。

厚生労働省によりますと、生徒1人当たりの求人数を示す高校生の求人倍率は近年、人手不足を背景に2倍を超える「売手市場」となっていますが、ことしはウイルスの感染拡大の影響で、今月から始まった求人の受け付けも出足が例年より、やや鈍いということです。

就職活動の時期が延期されるのは初めてだということで、厚生労働省は11日にも日程を正式に決定し、公表することにしています。