東京のオーケストラ 無観客でライブ配信へ

東京のオーケストラ 無観客でライブ配信へ
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新型コロナウイルスの感染拡大の影響で音楽の公演が中止や延期に追い込まれる中、東京のオーケストラがホールと共同で無観客でのライブ配信を行うことになり、9日、演奏者どうしの距離を確認しながらリハーサルを行いました。
東京を拠点に活動している日本フィルハーモニー交響楽団は、2月末に演奏活動を取りやめ、8月までに1年間の半数近くにのぼるおよそ70公演が中止や延期となり、今後の損失も含め、4億円の赤字が見込まれるということです。

厳しい経営状況の中、再開の方法を模索した結果、東京 赤坂にあるサントリーホールと共同で、観客を入れずに有料のライブ配信を行うことになり、9日、およそ3か月ぶりに楽団員が集まってリハーサルに臨みました。

今回のライブ配信ではステージ上の「3密」を避けようと、「ソーシャルディスタンス・アンサンブル」と名付けられたバイオリンやチェロなどの弦楽器のみで演奏が行われます。

楽団員は、再会を喜び合ったあと楽器を手にステージに上がり、演奏者や指揮者との距離を2メートル確保しても問題なく演奏できるかどうか確認していました。

チェロ奏者の菊地知也さんは、「リハーサル前はどうなるんだろうと心配していましたが、問題なく本番に臨めそうです。本当はフルオーケストラで演奏できるのがいちばんですが、やっぱり音楽家なので、演奏できるだけでもうれしいと感じます」と話していました。

また、サントリーホールの折井雅子総支配人は、「感染対策と公演の再開を両立していくために、今回の公演を演奏者の皆さんと一緒に考えいく一歩としたい」と話しました。

このライブ配信は、10日午後2時から午後3時まで行われます。