アイヌ文化発信拠点「ウポポイ」が初公開 北海道 白老町

アイヌ文化発信拠点「ウポポイ」が初公開 北海道 白老町
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新型コロナウイルスの影響で開業が延期されている北海道白老町のアイヌ文化の発信拠点「ウポポイ」の国立博物館が、町民向けの内覧会で初めて公開されました。
アイヌ文化の発信拠点「民族共生象徴空間」=愛称ウポポイは、新型コロナウイルスの影響で2度にわたって開業が延期されていて、9日、地元の人たちを対象にした内覧会が始まりました。

初公開された「国立アイヌ民族博物館」は北日本で初めての国立博物館で、アイヌの工芸品や資料などおよそ1万点が収蔵されています。

このうち、厚岸町で見つかったアイヌの人たちの木製の舟「イタオマチプ※」は全長およそ6メートルあり、江戸時代に海の漁などで使われていたとみられています。

また、屋外のステージでは、ユネスコの無形文化遺産にも登録されているアイヌの古式舞踊や「ムックリ」と呼ばれる楽器の演奏などが披露されました。

内覧会は、今月14日まで行われる予定で、正式にオープンする日程は、新型コロナウイルスの全国の感染状況など踏まえて政府が判断することにしています。

北海道アイヌ協会の加藤忠理事長は「『ようやくここまできたか』という思いです。ウポポイを拠点に、北海道各地に伝わるアイヌ文化を発信したいです」と話していました。

また、白老町の戸田安彦町長は「感染症対策が徹底されているので、安心して見学できました。正式な開業日程はまだ未定ですが、ウポポイを通じて国内外にアイヌ文化が発信されることを期待しています」と話していました。

※「プ」は小さい表記。

“ウポポイ”とは

「民族共生象徴空間」=愛称「ウポポイ」は、存立の危機にあるアイヌ文化を復興・発展させる拠点として、政府が北海道白老町におよそ200億円をかけて整備しました。

「ウポポイ」には、アイヌ語で「大勢で歌うこと」という意味があります。

ウポポイにある施設の1つ「国立アイヌ民族博物館」は、北日本で初めての国立博物館で、アイヌの人たちの工芸品や資料などおよそ1万点が所蔵され、アイヌの歴史、暮らし、仕事など6つのテーマに分けて展示されています。

展示物を紹介するパネルや館内の案内では、アイヌ語が優先的に使われています。

このほかウポポイでは、アイヌの古式舞踊などが披露されるホールや、アイヌ伝統の木彫りや刺しゅうを製作する工房、それに伝統的なアイヌの住居「チセ」などを見学することができます。