プロ野球とJリーグ 観客入れての開催 慎重な意見が半数超え

プロ野球とJリーグ 観客入れての開催 慎重な意見が半数超え
プロ野球とサッカーJリーグの観客を入れた開催について、緊急事態宣言が解除されたあとも慎重な意見が50%を超えているとする早稲田大学が実施した調査結果がまとまり、専門家は「世論の状況を冷静に見ながら判断する必要がある」と指摘しています。
プロ野球とJリーグによる「対策連絡会議」にオブザーバーとして参加している早稲田大学の間野義之教授などのグループは、試合の観戦の在り方について全国で意識調査を行いました。

調査は、全国で緊急事態宣言が解除される前の先月中旬から解除されたあとの今月にかけて合わせて3回、全国の18歳以上の男女2500人を対象にインターネットで行われました。

このうち「無観客での開催」について、「賛成」か「どちらかといえば賛成」と回答をした人は、先月15日から行った1回目の調査と先月29日から行った3回目の調査を比較して、プロ野球が46.3%から56.6%、Jリーグが41.8%から54.9%といずれも10ポイント以上上昇し、肯定的な傾向が高まっているとしています。

一方で、「観客を入れての開催」については、「賛成」か「どちらかといえば賛成」と答えた人は、プロ野球が14.5%から17.9%、Jリーグが12.8%から17%と5ポイント以内の上昇にとどまり、「反対」もしくは「どちらかと言えば反対」と答えた人は3回目の調査でプロ野球は56.3%、Jリーグは56.5%となり、過去2回の調査と同じように慎重な意見が半数を超えました。

具体的には、大勢の人が同じタイミングで集まること、感染している人が同じ場所にいるかもしれないことなど、リスクを懸念する声が多いということです。

調査を行った間野教授は「感染への不安からスタジアムに行こうという気持ちになるのは遠いということだろう。観客を入れるかどうかは、世論の状況を冷静に見ながら判断する必要がある」と指摘しています。