大林宣彦監督ゆかりの映画館が営業再開 埼玉 深谷

大林宣彦監督ゆかりの映画館が営業再開 埼玉 深谷
ことし4月に亡くなった大林宣彦監督が名誉館長を務めるなど、交流が深かった、埼玉県深谷市の映画館が7日から営業を再開しました。
深谷市の「深谷シネマ」はNPO法人が運営し、酒蔵を改装した建物が特徴の座席数57席の小規模な映画館です。

緊急事態宣言を受け、4月9日から営業を自粛していましたが、県の休業要請が先月解除され、上映の準備が整ったとして、7日から営業を再開しました。

深谷シネマは、ことし4月に亡くなった大林宣彦監督が、酒蔵だった建物を気に入り、10年前のオープン当初から名誉館長を務め、舞台あいさつやトークショーを開くなど交流を深めてきました。

映画館の入り口には、大林監督から贈られた「映画は、穏やかな一日を創る」と書かれた色紙などが飾られています。

竹石研二館長は、休館中の賃料や人件費など課題もある中、大林監督が「街の映画館」を大切に思う考えを踏まえ、再開の決意を強くしたということです。

再開にあたっては、感染防止策として、一人一人の検温をするほか、客席の間隔は、前後左右1席ずつあけ、次の上映までに、最低30分あけて換気や客席の消毒などを徹底していました。

7日は上映の前に竹石館長が「感染を予防しながら映画を映画館で見る幸せなひとときを、皆さんと一緒に長く続けていきたい」とあいさつしました。

このあと、アニメーション映画など4月に予定していた3本の映画が上映され、訪れた人たちが、久しぶりに映画館での鑑賞を楽しんでいました。

映画館を訪れた40代の男性は「映画館で見たのは3か月ぶりで感動した。館長さんのあいさつを聞いて、映画が始まる前から涙が浮かんだ」と話していました。

竹石館長は「いろいろな形で映画を見られるという環境を豊かにすることが、大林監督のメッセージだと思っている。大林監督は心の中に生きているので、励まされて前に進めるような気がします」と話していました。