「過食が増えた」7割超 摂食障害悪化懸念 外出自粛など影響

「過食が増えた」7割超 摂食障害悪化懸念 外出自粛など影響
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外出自粛などの影響で、摂食障害の患者の症状の悪化が懸念されています。患者など200人以上が参加するオンラインのディスカッションが7日開かれ、過食が増えたというケースが7割を超えたという調査結果が報告されました。
過食や拒食を繰り返す摂食障害は、不安やストレスを感じやすく、自宅にいる時間が長くなり、食べ物が近くにある状況の中、症状の悪化が懸念されています。

オンラインのイベントは、日本摂食障害協会が開き、4月から5月にかけて摂食障害の当事者約300人に行ったアンケート結果が報告されました。

それによると「過食が増えた」が73%、「おう吐や下剤の使用が増えた」も57%にのぼりました。そして「不眠」や「憂うつな気分」など、体や心の不調を訴えるケースが目立ったということです。

ディスカッションでは「思うように外食ができず、過食も拒食もひどくなってしまった」とか、「周りの人に症状を話し、SNSで発信したところ、気持ちが軽くなった。不安を抱え込まないことが大切と感じた」といった意見が出ていました。

日本摂食障害協会の理事で、明治学院大学心理学部教授の西園マーハ文さんは「摂食障害の人にとってつらい状況が続きますが、きょうのイベントのように、同じ悩みをもっている人どうしで、少しずつ思いや悩みをシェアして前に進んでほしい。困ったことがあれば迷わず専門家に相談してほしい」と話しています。