ブラジル 家族とシート越しに抱き合い再会喜ぶ 新型コロナ

ブラジル 家族とシート越しに抱き合い再会喜ぶ 新型コロナ
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南米 ブラジルでは、新型コロナウイルスの感染対策のため家族と会えずにいる高齢者施設の入所者のために特殊な加工をした透明なシートが用意され、離れ離れだった家族がシート越しに抱き合って久しぶりの再会を喜びました。
新型コロナウイルスの感染者がアメリカに次いで世界で2番目に多いブラジルでは、多くの高齢者施設が感染防止対策として外部の人との接触を制限していて、入所している高齢者は長い間家族とも会えずにいます。

こうした中、ブラジルの最大都市、サンパウロの高齢者施設では、感染を予防しながら家族と触れ合えるよう双方から腕が差し込める袋を付けた特殊な透明のシートが用意されました。

何十日間も離れ離れだった家族の中には再会前から涙を流す人もいて、入所者とシート越しに対面を果たすと袋に腕を通してお互い抱き合ったり頭をさすったりして久しぶりの再会を喜びました。

93歳の母親に会いに来た女性は「70日以上、母に話しかけることもできませんでした。感染が広まって以来初めて母と抱き合えてとても満足しています」と話していました。

シートを発案したのは地元の実業家の男性で、現在導入しているのはこの施設1か所のみですが、今後は地域にあるほかの施設にも広めていきたいとしています。