巨人 坂本と大城が新型コロナウイルスに感染

巨人 坂本と大城が新型コロナウイルスに感染
プロ野球の巨人は主力の坂本勇人選手とキャッチャーの大城卓三選手が、新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。
巨人は3日、14年目の31歳、坂本選手と3年目の27歳、大城選手が新型コロナウイルスに感染していることが、確認されたと発表しました。

球団では先月末に選手やスタッフを対象に行った、新型コロナウイルスに感染したことがあるかを調べる抗体検査を実施した結果、4人に新型コロナウイルスの感染歴を示すとされる抗体が確認されたということです。

そして4人のうち、坂本選手と大城選手は2日、PCR検査を実施した結果、3日午前、「陽性」と確認されたということです。

球団によりますと、2人は3月下旬以降、味覚やきゅう覚の異常など体調に問題はなく、検査から2週間前までさかのぼった2人の日常の行動を確認したところ、坂本選手は先月29日に知人と昼食を取った1回、大城選手は先月28日にチームメート2人と夕食を取った以外は、外食も夜の外出も一切していないということです。

プロ野球では今月19日のシーズン開幕に向けて、2日から練習試合が始まり、坂本選手は4番・ショート、大城選手は7番・キャッチャーでともに先発出場していました。

2人の感染確認を受けて午後2時から、東京ドームで予定されていた西武との練習試合は中止となりました。

また、保健所が2人の選手との濃厚接触者について特定を急いでいますが、球団では念のために幅広く検査を受けるべきだと判断した、26人について3日、都内の医療機関でPCR検査を受けさせることを決めました。

また、これ以外の1軍の選手や監督、それにコーチなどが全員、4日の午前中にPCR検査を受けるということです。

坂本選手と大城選手は今後、PCR検査を連日受け、陰性が確認され次第、早期にチームに合流することを目指すことにしています。

プロ野球では、3月下旬に阪神で藤浪晋太郎投手を含めた、3人の選手の感染が明らかになっています。

坂本勇人選手とは

巨人の坂本勇人選手は兵庫県出身、プロ14年目の31歳です。

青森の光星学院高校、現在の八戸学院光星高校から平成19年にドラフト1位で入団し、2年目からショートのレギュラーに定着しました。

その後、球界を代表する選手に成長し、平成27年からはチームのキャプテンを務めていて、平成28年に首位打者のタイトルを獲得したほか、これまでベストナインに5回選ばれています。

昨シーズンは、全試合に出場し自己最多でリーグ2位となる40本のホームランを打ち、5年ぶりのリーグ優勝に貢献し、初めて最優秀選手に輝きました。

大城卓三選手とは

巨人の大城卓三選手は沖縄県出身、プロ3年目の27歳です。

社会人のNTT西日本から強打が持ち味のキャッチャーとして、平成30年にドラフト3位で入団しました。

1年目から83試合に出場すると2年目の昨シーズンは、ファーストでの出場も合わせて109試合に出場し打率2割6分5厘、ホームラン6本の成績でした。

これまでのプロ2年間の通算では、192試合に出場してホームラン10本、打率2割6分5厘で、今月19日からの開幕が決まった今シーズンは正捕手獲得を目指していました。

坂本選手と大城選手「大変驚きました」

球団によりますと、坂本勇人選手と大城卓三選手は、新型コロナウイルスの検査で「陽性」と判定されたことについて、「症状が全くないため、陽性の結果には大変、驚きました。いったんチームから離脱することになり、迷惑をかけて、とても残念です。早く合流して、開幕に備えていきたいと思っています」と話しているということです。
巨人は、新型コロナウイルスに感染したことが確認された2人の選手と接触し、球団として念のために幅広くPCR検査を受けるべきだと判断した26人の検査の結果が陰性の場合、予定どおり、5日からの練習試合を実施する考えを示しました。

西武 球団本部長「PCR検査は予定せず 必要なケアを」

2日に巨人と練習試合を行った西武の飯田光男球団本部長が取材に応じ、「西武には濃厚接触者がいないということだったので、PCR検査は現状では予定していない。球団として東京ドームにいた選手やスタッフに話を聞くことにしている。必要なケアを検討したい」と話しました。

そして今後、予定どおり練習や練習試合を行う考えを示したうえで、球団として今後、新型コロナウイルスに感染したことがあるかを調べる抗体検査を選手やスタッフなどに行うかどうかについて、「引き続き検査の必要性は検討している」と述べました。

専門家「感染させるリスク高くないと推察される」

巨人によりますと、新型コロナウイルスの対応策を協議する「対策連絡会議」の専門家チームの賀来満夫座長は、2人の選手について、抗体検査で、感染後しばらくしてできるIgG抗体が確認されていることから、「感染から回復して、かなり時間がたったと思われる。そのため、他人に感染させるリスクは高くないと推察されるが、感染防止のために練習試合を中止し、濃厚接触者を特定してPCR検査を実施するという、慎重な判断は支持したい」という見解を示しているということです。

こうした専門家の見解を受けて、感染した選手2人は、4日以降、入院した医療機関で毎日、PCR検査を受け、陰性が確認できしだい、チームへの合流を目指すということです。

スポーツ界の新型コロナ感染

スポーツ界では、これまで新型コロナウイルスに感染した大相撲の力士が亡くなったほか、プロ野球やバスケットボール男子のBリーグ、サッカーのJリーグで選手やスタッフなどから感染者が出ています。

大相撲では、新型コロナウイルスに感染した三段目の勝武士が、先月13日に亡くなったほか、勝武士の師匠の高田川親方や同じ相撲部屋のほかの力士も感染しました。

プロ野球では、3月下旬に阪神の藤浪晋太郎投手を含めた選手3人の感染が明らかになったほか、バスケットボール男子、Bリーグの大阪エヴェッサでは選手やスタッフ合わせて13人が、新型コロナウイルスに感染しました。

サッカーJリーグでも2日、J1の名古屋グランパスが元日本代表の金崎夢生選手の感染を発表したほか、元日本代表でJ1、ヴィッセル神戸の酒井高徳選手などが、新型コロナウイルスに感染しました。