内戦続くイエメンで新型コロナ感染拡大か 国連が支援呼びかけ

内戦続くイエメンで新型コロナ感染拡大か 国連が支援呼びかけ
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内戦の長期化で医療体制が崩壊状態にあるイエメンでは、新型コロナウイルスの感染が全土に広がっている可能性が指摘されていて、国連は各国に対し、一層の支援を呼びかけました。
中東のイエメンでは、サウジアラビアなどが支援するハディ政権と、イランが支援する反政府勢力フーシ派などによる内戦が長期化し、医療体制が崩壊状態にある中、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されています。WHOの最新の集計では感染者数は358人ですが、十分な検査ができていないため、実際にはこれを大きく上回り全土に感染が広がっている可能性が指摘されています。

これを受けて、国連などは2日、テレビ電話による会合を開き、グテーレス事務総長が「時間との闘いに直面している。検査機材や基本的な防護具なども不足している」と述べて、各国に対して、一層の支援を呼びかけました。

会合では、各国から合わせて13億5000万ドル、日本円で1400億円余りの支援が表明されたということで、日本も4100万ドル余りを拠出する用意があると表明しました。

一方で、今回の会合は軍事介入を続けるサウジアラビアと国連が共催する形をとっていて、反政府勢力が反発しており、停戦に向けた見通しが立たない中、人道状況の悪化への懸念が強まっています。