東京アラート 小池知事「思いのあらわれだ」 新型コロナ

東京アラート 小池知事「思いのあらわれだ」 新型コロナ
東京都は2日、新型コロナウイルスの感染拡大に警戒を呼びかける「東京アラート」を初めて出しました。小池知事は3日、記者団に対して「仕事を続けていただくためにも、『新しい日常』やガイドラインに沿った事業を進めていただきたいという強い思いのあらわれだ」と述べました。

小池都知事「仕事継続のためにも細心の注意を」

小池知事は「事業者の方々は『ステップ2になって仕事を始めたばかりなのに』と思ったと思うが、逆にその仕事を続けていただくためにも、『新しい日常』やガイドラインに沿った事業を進めていただきたいという強い思いのあらわれだ」と述べました。

そして、課題は病院の院内感染と夜の繁華街の対策だとしたうえで「以前も、都の職員をはじめとする担当者が練り歩きをした。注意喚起も改めてやっていきたい。感染しない、感染させないためにも、夜の街への外出を控えていただき、細心の注意を払っていただきたい」と述べました。

また、「夜の街の対策をすることで、赤いアラートを、またレインボーに変えられたらいい」と述べ、対策をとる考えを示しました。

菅官房長官「感染防止策さらに検討」

菅官房長官は、3日午前の記者会見で「緊急事態宣言の解除後も感染拡大のリスクをゼロにはできない。今後は『3つの密』を避けるなど、新しい生活様式の定着を図っていくことで、感染リスクをコントロールしながら、段階的に社会経済活動のレベルを引き上げていきたい」と述べました。

そのうえで、東京都内で接待を伴う飲食店に関わる人の感染が増えていることについて、「専門家の意見を聴いて感染防止策をさらに検討し、その徹底により一定の安全性が確保されると考えられる場合には、施設の利用制限の緩和を検討することにしている。自治体と連携しながら感染拡大防止に取り組んでいきたい」と述べました。

アラート中の休業要請緩和は想定せず 東京都

東京都内では2日、新たに34人の感染が確認され、5月14日以来19日ぶりに一日の確認が30人以上になりました。都は、感染状況の悪化の兆候が見られるなどとして、警戒を呼びかける「東京アラート」を初めて出し、都庁舎とレインボーブリッジを赤く点灯させました。

都は休業要請などの段階的な緩和を進めていますが、アラートを出している間は今の「ステップ2」を先に進めることは想定していないと説明しています。

都によりますと、最近は夜の繁華街での接待を伴う飲食業に関わる人の感染が相次いでいるということで、小池知事は2日夜「とりわけ新宿エリアにおける関係者が多いという報告を受けている」と述べました。

都は感染のリスクが高い場所への外出を控えるよう呼びかけるとともに、夜の繁華街などの対策を急ぐことにしています。

神奈川 黒岩知事「大きな衝撃 緊張感持って見守る」

東京都が2日夜、新型コロナウイルスの感染拡大に警戒を呼びかける「東京アラート」を初めて出したことについて、神奈川県の黒岩知事は「東京も収束に向かって経済を再開している時期だったので、大きな衝撃を受けた。神奈川と東京は生活圏が一体であり、1週間ぐらい遅れて東京と同じ波が神奈川に来るので、緊張感を持ちつつ、今後の推移を見守りたい」と述べました。

神奈川県では、独自に警戒を呼びかける「神奈川警戒アラート」を出す際には、神奈川と東京を合わせた直近の1週間の陽性患者の増加率が4日連続で予測を大きく上回ることなど、複数の指標をもとに総合的に判断するとしています。

都内の患者の増加に伴い、2日までの値は5日連続で予測を上回っており、黒岩知事は「専門家と相談しながら、1つの基準だけで判断せずに総合的に判断していく。今の数字では神奈川警戒アラートを出す状況にはない」との見方を示しました。