将棋 藤井聡太七段 タイトル挑戦の最年少記録更新に王手

将棋 藤井聡太七段 タイトル挑戦の最年少記録更新に王手
将棋の藤井聡太七段が、緊急事態宣言の解除を受けておよそ50日ぶりに臨んだ対局で勝ちを収め、タイトル挑戦の最年少記録の更新に王手をかけました。
藤井聡太七段(17)は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、4月10日を最後に対局ができない状況が続いていましたが、緊急事態宣言の解除を受けて2日、東京の将棋会館でおよそ50日ぶりに対局に臨みました。

対局は、八大タイトルの1つ、棋聖戦の挑戦者を決めるトーナメントの準決勝で、相手は「名人」をこれまで3期獲得しているトップ棋士の佐藤天彦九段(32)です。

午前10時から始まった対局は、先手の藤井七段が的確な指し回しで次第に優勢になり、午後7時33分、111手までで佐藤九段を投了に追い込みました。

勝った藤井七段は、4日に行われる決勝にも勝てば、自身初のタイトル挑戦者として、今月8日から始まる棋聖戦の五番勝負に出場し、タイトル挑戦の最年少記録を31年ぶりに更新することになります。

藤井七段「記録意識せず盤上に集中して指したい」

藤井聡太七段は対局が終わったあと、別室で会見に臨みました。

まず2日の対局について聞かれると「激しい変化の多い将棋でしたが、全体的には手厚く指すことができたのかなと思っています」と振り返りました。

また、緊急事態宣言が出され、対局ができない日々をどのように過ごしていたか問われると「2か月弱、対局がない状態でしたが、ふだん以上に将棋に取り組むことができた面もあるのかなと思っています。こうして対局ができることをありがたく感じました」と述べました。

そして、4日の決勝について「挑戦者決定戦まで進むことができてうれしく思っています。対局がすぐにあるので、よいコンディションで臨みしっかりとよい将棋を指せればなと思っています」と意気込みを語り、タイトル挑戦の最年少記録の更新がかかっていることについては「そういったことは意識せずに盤上に集中して指したいと思っています」と話していました。