シンガポールでは新型コロナウイルスの影響で、2か月近くにわたって制限されてきた経済活動が2日から大幅に緩和され、ほとんどの業種で、職場での勤務などができるようになりました。

シンガポールでは、ことし4月7日以降、生活に必要不可欠な業種を除く企業の職場などが閉鎖されたほか、小売店の営業も禁止されてきました。

シンガポール政府は感染拡大を一定程度抑え込むことができたとして、2日から経済活動の制限を大幅に緩和し、小売店の営業は対象外になったものの製造業を含む、ほとんどの業種で職場での勤務を認めるなど、全体の75％を超える経済活動が再開するとしています。

中心部の商業ビルでは多くの人たちが、入り口でスマートフォンのＱＲコードで個人情報を登録したり、体温を測定したりしてから入館していきました。

一方、ことし3月から、すべての外国人の入国が禁止されてきましたが、政府は今月初旬から中国の上海や重慶、広東省など合わせて6つの都市と省からビジネスなどに限って、ＰＣＲ検査で陰性であることを条件に入国を認めることになりました。

シンガポールでは感染拡大のペースが一時より緩やかになっていますが、主に建設業に従事する外国人労働者が暮らす宿舎では感染の確認が相次いでいて、政府は今後の感染状況を見極めながら、制限のさらなる緩和を段階的に検討していく方針です。