感染拡大続く中 東南アジアなどで制限緩和進む 新型コロナ

感染拡大続く中 東南アジアなどで制限緩和進む 新型コロナ
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東南アジアや南アジアの各国は1日、新型コロナウイルス対策として続けていた制限を緩和します。感染拡大が続く中で経済活動の再開に踏み切る国もあり、さらなる感染拡大に懸念を抱えながらの対応となります。
このうちインドは、3月下旬から続けてきた外出制限を大幅に緩和し、商店の営業や工場の操業に対する制限もなくします。インドでは大量の失業者が出るなど経済への影響が深刻なことから政府は経済活動の再開をさらに進めていく考えを強調しています。

しかし、感染の拡大は続いていて、新たに確認される感染者数は1日に8000人を超えるようになっています。このため感染者が多い地域は外出制限が続き、地下鉄の運行再開も見送られています。

また、フィリピンは、首都マニラとその周辺地域などにかけていた厳しい移動制限を緩和し、全面的に停止していた公共交通機関の運行も再開します。

ただ、フィリピンではこの2か月半の厳しい制限のもとでも感染者の増加ペースは下がっていません。政府は今回の緩和で経済の立て直しを急ぎたい考えですが、公共交通機関は乗車率を50%以下に制限し、市民の外出にも年齢制限を設けるなど、一定の歯止めをかけています。

一方、感染拡大を抑え、段階的に緩和を進めているタイは、1日から映画館などの人が多く集まる屋内の施設やマッサージ店など、感染リスクが比較的高いとみられている業種の再開を認めます。

政府は感染が再拡大した時に強い制限をかけ直すことができるよう非常事態宣言を延長し、慎重に緩和していく考えを示しています。