老舗の漬物店 最後の営業 コロナで観光客激減 廃業決定 山形

老舗の漬物店 最後の営業 コロナで観光客激減 廃業決定 山形
新型コロナウイルスの影響で観光客が激減するなどして、廃業することになった山形市の老舗の漬物店が、31日、最後の営業日を迎え別れを惜しむ客たちが訪れています。
山形市旅篭町にある創業130年余りの漬物店「丸八やたら漬」は、食の多様化に伴う売り上げの落ち込みに加え、新型コロナウイルスの影響による観光客の激減が経営不振に追い打ちをかける形となり、今月いっぱいで廃業することを決めました。

最後の営業日となった31日は、午前10時に開店すると、別れを惜しむ客たちが訪れ、漬け物を買い求めていました。

レジでは、感染予防対策としてはられた透明のシート越しに、店員たちが「今までありがとうございました」などと客に声をかけていました。

この店の漬物に30年以上慣れ親しんできたという近所に住む60代の女性は「食卓にあると、ごはんがすごくおいしいので残念です」と話していました。

「丸八やたら漬」の新関芳則社長は「最後の引き金になったのが新型コロナウイルスで、どうしようもなく決断せざるを得なかった。お客様には大変申し訳ありませんが、これまでやたら漬けを愛していただき感謝申し上げます」と話していました。