首都圏のデパートが営業再開 渋谷や原宿も若者らでにぎわう

首都圏のデパートが営業再開 渋谷や原宿も若者らでにぎわう
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新型コロナウイルスの感染拡大で休業していたデパートの営業再開が各地で続いています。30日、三越伊勢丹の首都圏の店舗もおよそ1か月半ぶりに営業を再開しました。
東京 新宿にあるデパート売り上げ日本一の伊勢丹新宿本店は午前11時に開店し、来店客が次々と売り場に向かいました。

店では買い物客にマスクの着用を求めるほか、16か所の入り口を3か所に限定してサーモグラフィーを設置し、体温が37度5分を超えている人には入店を控えてもらうことにしています。

また、売り場には透明なシートを設置したり、床に客どうしの距離を保つための印をつけたりして感染防止の対策をとりました。

79歳の女性は、「今まで自粛でストレスもありましたけど、デパートが再開してとてもうれしいです。引き続き感染は不安なので気をつけたいです」と話していました。

伊勢丹新宿本店の田中哲店長は、「再開を迎えられてとてもうれしく思います。売り上げが戻るか不透明ですが客のニーズに合わせて接客や販売を変えていきたいです」と話していました。

会社では30日、三越銀座店など、東京と埼玉の合わせて6店舗の営業を再開し、およそ1か月半ぶりに国内のすべての店舗が全館で再開しました。

首都圏の店舗では当面午前11時から午後7時まで2時間短縮して営業し、6月13日から通常営業に戻す予定です。

渋谷には多くの買い物客が

東京 渋谷では、多くの若者や買い物客の姿が見られましたが、感染者が再び増えていることなどを受けて、手洗いや消毒を徹底して外出するなど慎重に行動しているという声が多く聞かれました。

東京 渋谷では、若者向けファッションビル「SHIBUYA109」など一部の大型商業施設はまだ営業を再開していませんが、都の休業要請の段階的な緩和を受けて再開した飲食店やアパレル店も多く、午前中から多くの若者や買い物客が訪れています。

JR渋谷駅前のスクランブル交差点は1度に200人近く横断するときもあり、多くの人たちが飲食店などが建ち並ぶセンター街の方向に向かっていました。

センター街にある飲食店の店長によりますと、緊急事態宣言が解除されたあと、若者や外国人観光客などが急激に増えたということです。行き交う人たちの中には、マスクだけでなくフェイスシールドを着用している人もいました。

渋谷にある友人の家で食事をするという27歳の女性は、「2か月間外出せずずっと家にいました。東京で感染が増えつつありまだまだ不安なので、手洗いなどをちゃんとして外出するよう気をつけています」と話していました。

娘と買い物に訪れた50歳の女性は、「感染が心配なので、あまりたくさん外出しないようにしていますが、せっかくの週末なので買い物に来ました。感染が不安なのでちゃんと対策をしたいです」と話していました。

また、京都から出張で来ているという21歳の会社員の男性は、「外の空気が吸いたくてふらっと渋谷に来ました。意外に人が多くてびっくりしています」と話していました。

原宿は若者らでにぎわう

東京 原宿の竹下通りは、多くの店が営業を再開していて、以前の週末よりは人出が少ないものの、買い物や散策を楽しむ若者や家族連れでにぎわっていました。

若者や外国人観光客などに人気の原宿の竹下通りでは、緊急事態宣言の解除や休業要請の緩和を受けて、クレープ店や雑貨店など多くの店が営業を再開しています。

このうち、世界各国の菓子の量り売りが人気の店は30日、およそ2か月ぶりに店を開け、トレードマークになっている髪や衣装をピンク色で統一したスタッフが、店に入ろうとする客の手にアルコール消毒液を吹きつけ、ビニールの手袋を手渡して着用を呼びかけていました。

小学3年生の娘と訪れた近くに住む49歳の女性は、「外出自粛が続き子どもが我慢していたので連れてきました。お菓子を買って私も気分が高まりました」と話していました。

接客担当の店員の女性は、「お客さんとの再会を待ち望んでいたので、とてもうれしいです。新型コロナウイルスに負けず、お菓子を通してお客さんに幸せを届けたいです」と話していました。

また、店の近くにいたこの春入学して以来初めて直接顔を合わせたという大学生のグループは、「タピオカドリンクを飲みながら竹下通りや近くの公園を散策してきました。オンラインでは気持ちが伝わりにくいので、すごく会いたかったです。これからも密を避けながら遊びたいです」と話していました。