在宅勤務で介護疲れ… 一人で抱え込まず相談を 新型コロナ

在宅勤務で介護疲れ… 一人で抱え込まず相談を 新型コロナ
自宅で介護に当たる人などを支援している団体には、緊急事態宣言の解除後も、在宅勤務に伴う介護疲れの増加や仕事と介護の両立に関する悩みの相談が寄せられていて、団体は自分一人で抱え込まず介護のプロや支援団体に相談してほしいと呼びかけています。
認知症や障害がある家族を20年余り介護した経験がある理学療法士の女性が代表を務める「介護者メンタルケア協会」は、メールなどで介護で悩む人からの相談を受け付けています。

協会には緊急事態宣言が出された当初、感染が怖いので自分の判断で介護サービスの利用を控えたが大丈夫かといった相談が相次いで寄せられましたが、大型連休の頃から、在宅勤務に伴い認知症の母と過ごす時間が増え負担だとか、外出の機会が減って家族の体の機能が低下しケアが大変になったなどと、介護疲れに関する相談が目立つようになったということです。

また緊急事態宣言の解除後は、デイサービスの利用自粛で生活リズムが崩れてしまい、通常の勤務に戻ったあと仕事と介護を両立できるか不安だといった相談も増えているということです。

協会は、利用できる介護サービスはできるだけ利用し、介護サービス事業所の運営が元に戻っていなければ、その状況を職場に伝えて理解を得ることが重要で、ケアマネージャーなど身近な介護のプロに相談できない場合は支援団体に相談してほしいと呼びかけています。

「介護者メンタルケア協会」の橋中今日子代表は「相談者の多くは、ケアマネージャーは忙しく職場もバタバタしているなどと周りへの配慮が先に立って自分の苦しさを伝えられていない。真面目な人ほど相談する前に自分で考えなければと思う傾向にあるが、『どうしたらいいかわからなくなっている』ということを含め、まずは相談してほしい」と話しています。