松山 道後温泉の旅館 企業のテレワーク向けに客室提供

松山 道後温泉の旅館 企業のテレワーク向けに客室提供
新型コロナウイルスの影響で、外国人をはじめ宿泊客が激減している松山市の観光名所、道後温泉の旅館では、企業の間で広がるテレワーク向けに客室を提供するサービスを始めました。
松山市の道後温泉は、新型コロナウイルスの影響でことし3月以降、国内外からの観光客が激減し、温泉街のホテルや旅館で作る団体によりますと、加盟する施設の先月の宿泊客数は去年の同じ月より9割以上落ち込むなど厳しい状況が続いています。

こうした中、温泉街の大手旅館では、企業の間に広がるテレワークの動きに着目し、空いた客室を活用した日中専用のプランを今月12日から新たに導入しました。

利用時間は午前10時から午後6時までで、インターネットの利用のほか、和室でも仕事がしやすいよう部屋の中に机といすを設け、休憩中にリラックスできるようマッサージチェアも用意されています。

利用料は1日3000円ですが、愛媛県の補助金を活用することで来月末までは実質、無料でサービスを提供しています。

利用した松山市のシステムエンジニアの男性は「家では気が散るがここでは集中できるし、ふだんの職場と違う和室で、道後の町並みも見えるので、心も癒やされます」と話していました。

道後プリンスホテルの河内広志社長は「宿泊客がほぼいない中で少しでも売り上げにつながるのはありがたい。今後も日中に利用できるプランを続けていきたい」と話していました。