オンライン葬儀 離れた場所からも参列可能に 青森 新型コロナ

オンライン葬儀 離れた場所からも参列可能に 青森 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染拡大で都道府県をまたぐ移動の制限が続いたことなどから、青森県の葬儀会社はオンラインで参列できる新たな形の葬儀に取り組んでいます。
この取り組みを行うのは、青森市の葬儀会社「リンクモア」です。

この会社では、都道府県をまたぐ移動や外出の自粛が呼びかけられたことを受け、先月から葬儀の参列者が減っているということです。

このため離れた場所からも葬儀に参列できるよう先月上旬から「オンライン葬儀」の取り組みを始めています。

遺族が希望した場合、青森市内の葬儀会場にカメラとパソコンを設置し、専属スタッフが撮影などを行って葬儀の様子をインターネットで配信します。

これまでの利用は3件で、青森市内に住んでいた父親の葬儀に埼玉県内に住む息子が喪主としてオンラインで参列したこともあったということです。

今月下旬にこの取り組みを利用した青森市の60代の男性は「緊急事態宣言のさなか、母が突然亡くなり、娘の家族は葬儀に参加できないと諦めていた。オンライン葬儀で、千葉県に住む娘の家族が参列することができた。親族で笑顔のあるひとときを過ごすことができ、いい親孝行になった」と話していました。

この会社は車に乗ったまま焼香できる仕組みも取り入れているということです。

「リンクモア」の船橋素幸社長は「新型コロナウイルスへの対応として始めたが、オンラインやドライブスルーを活用した葬儀は、体が不自由な人や遠方から参加したい人など、さまざまな立場の人の受け皿となっていくのではないか」と話していました。