5日連続でコロナ感染者 「大きな第2波」と危機感 北九州市長

5日連続でコロナ感染者 「大きな第2波」と危機感 北九州市長
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5日連続で合わせて22人の新型コロナウイルスの感染者が確認された北九州市の北橋市長は「このまま続くと間違いなく大きな第2波に襲われる」と強い危機感を示しました。そのうえで、半数余りを占める高齢者の行動歴などの調査を徹底する考えを示しました。
北九州市では、27日まで5日連続で合わせて22人の感染が確認され、17人の感染経路が分かっていません。

こうした状況について、北橋市長は28日の記者会見で、「このまま続くと間違いなく大きな第2波に北九州市は襲われ、大変、厳しい状況に陥るという認識を改めて共有し、しっかり対応して、この危機を脱却したい」と述べ、強い危機感を示しました。

そのうえで、感染が確認された22人のうち12人が高齢者で、今後、高齢者施設などで感染者の集団、「クラスター」が発生する懸念があるとして、行動歴などの調査を徹底する考えを示しました。

また、北橋市長は、27日に感染が確認された80代の女性が、27日夜遅く死亡したことを明らかにしました。

女性は、心肺停止の状態で救急搬送されたあと、検査の結果、感染が確認されていて、今後、福岡県などが感染と死亡の因果関係などを調べることにしています。

小倉城など43施設 再び臨時休館

こうした状況を受けて、北九州市は28日から市の施設のうち市立文学館や小倉城、それに漫画ミュージアムなど、43の施設を再び臨時休館にしました。

このうち26日、およそ3か月ぶりに一般公開を再開したばかりの小倉城では、再び臨時休館したことを知らせる紙が貼り出され入り口が閉ざされていました。

城の近くを散策していた市内の30代の女性は「せっかく再開したのに2日間しか開かなかったので悲しいです」と話していました。

また、小倉城の北野秀幸城長は「再度やるせない気持ちです。市民の力を団結して、コロナの第2波の入り口をぜひとも破っていきたい。次の再開に向け、決意を新たにしているところです」と話していました。

北九州市によりますと43の施設は来月18日まで臨時休館する予定だとということです。

23日以降の感染状況

北九州市内では、今月22日まで23日連続で感染が確認されていませんでした。
しかし、
▽23日に3人の感染が確認されてから、
▽24日に3人、
▽25日に6人、
▽26日に2人、
▽27日に8人と、
5日連続で感染が確認され合わせて22人にのぼっています。

このうち17人の感染経路がわかっていません。

また、地域別にみてみますと
23日以降に感染が確認された人は、
北九州市内の7つの区のうち6つの区に及んでいて、
▽小倉南区と
▽門司区でそれぞれ5人。
▽八幡西区で4人、
▽小倉北区で3人、
▽若松区で2人、
▽戸畑区で1人となっています。

このほか、北九州市内の医療機関に転院したり、通院したりしていた行橋市在住の2人の感染が、北九州市が行ったPCR検査で確認されています。

菅官房長官「自治体と連携し感染拡大防止に取り組む」

菅官房長官は、午前の記者会見で「現時点では、感染経路が不明の人も多いことから、きのう厚生労働省からクラスター対策班を派遣した。引き続き自治体と緊密に連携しながら、感染拡大の防止に取り組んでいきたい」と述べました。