ロヒンギャ難民キャンプ 新型コロナ感染防止に支援を UNHCR

ロヒンギャ難民キャンプ 新型コロナ感染防止に支援を UNHCR
バングラデシュにあるロヒンギャの難民キャンプで、新型コロナウイルスの感染者が確認されていることについて、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所は、気温と湿度が高くなる季節を迎えて状況はより悪くなるおそれがあるとして、国際社会に支援の強化を求めました。
ミャンマーのイスラム教徒の少数派、ロヒンギャの人たち80万人余りが密集して生活している隣国バングラデシュの難民キャンプでは今月、新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されました。

現地で活動するUNHCRのルイーズ・ドノバン広報官は27日、NHKのインタビューに応じ、26日までに26人の感染が確認されたことを明らかにしました。

ドノバン広報官は「キャンプでは1平方キロメートル当たり、およそ4万人の難民が密集して暮らしており、人と距離を取るなどの対策を講じることはとても難しい」と述べて、感染が爆発的に広がってもおかしくない環境だとして強い危機感を示しました。

そして清潔な水と、せっけんの配布や感染予防策の啓発活動を進めているものの、感染拡大を防止するためにキャンプに立ち入ることができる人員の数が制限されていることが支援を難しくしているとの認識を示しました。

またドノバン広報官は、高温多湿が続く季節が到来し、状況がより悪くなるおそれがあるとしたうえで「新型コロナウイルスは、誰でも感染しうる。最もぜい弱な環境にいる人たちのために、国際社会が団結することが重要だ」と述べて、国際社会に支援の強化を求めました。