千葉 被災地鼓舞の復興ソング 新型コロナに負けず徐々に完成へ

千葉 被災地鼓舞の復興ソング 新型コロナに負けず徐々に完成へ
去年、千葉県を襲った台風の被災地を元気づけようと行われるはずだった“復興ソング”のレコーディングが、新型コロナウイルスの影響でいったんは頓挫しました。しかし、インターネットを利用してレコーディングを行う新たな取り組みが動きだし、徐々に完成に近づいています。
千葉県は、去年の秋に相次いだ台風で大きな被害を受け、南部を中心にいまだに屋根をブルーシートで覆われた住宅が残されています。

南房総市白浜町でコテージを経営している山口惠子さん(50)は、被災した人たちを元気づけようと、地元の音楽仲間に呼びかけて“復興ソング”を制作することになりました。

ことし2月には、被災後の厳しい状況のなかで空にかかった虹を希望の現れとして捉えた「虹を見たかい」という曲が出来ましたが、その後、新型コロナウイルスの影響が急速に広がり、メンバーが集まれなくなってしまったということです。

しかし、3月末になってメンバーの間からインターネットを利用してレコーディングを行おうというアイデアが寄せられ、それぞれの自宅などで撮影された映像を編集して、1つの曲につなぎ合わせる取り組みが始まりました。

20日は、動画の編集作業が行われ、山口さんの長男で高校2年生の璃人(16)さんが、ネットを通じて送られてきた動画の大きさや歌声などを違和感のないように調整していました。

山口惠子さんは「メンバーが明るく、力強く、前向きに歌っている様子を見てもらい、希望を届けていきたい。感染拡大が終息したら、ステージにみんなで集まって一緒に歌うことが、私の『希望』であり、『虹』になると思います」と話していました。

この取り組みには、4歳から62歳までの60人余りが関わる予定で、今後、1週間ごとに動画投稿サイトで映像を公開し、来月中旬には“復興ソング”、「虹を見たかい」が完成することになっています。