オンラインで芸者と「お座敷遊び」など体験 コロナ影響で

オンラインで芸者と「お座敷遊び」など体験 コロナ影響で
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新型コロナウイルスの影響でお座敷の予約がなくなった神奈川県箱根町の芸者たちが、オンラインでお座敷遊びなどを体験してもらうという新たな取り組みをIT企業と共同で始めました。
箱根湯本芸能組合は、およそ150人の芸者が所属していますが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で3月から少しずつお座敷のキャンセルが出始め、4月からは予約が全くない状況が続いているということです。

そこで、IT企業と連携しオンラインを活用してお座敷遊びを体験してもらおうと今月22日から新たな取り組みを始めました。

この取り組みはオンライン会議システムを使って芸者と自由に話ができるほか日本舞踊を見たりお座敷遊びなども体験することができます。

費用は30分で1650円と通常のお座敷に比べて低価格に設定されていて、特に複雑なルールはなく、酒などを飲みながら自由に芸者と会話することもできます。

参加した兵庫県の女性は「お座敷遊びは大きなハードルを感じていましたが、ふだん見ることができない踊りも見ることができてとてもよい体験になりました」と話していました。

芸者所属の組合「ピンチをチャンスに」

箱根でおよそ15年、芸者をしている喜田見茶々さんは「芸者を知らない年代の方にも会う機会ができてよかった。オンラインでの芸者の仕事が浸透して、実際のお座敷遊びなどにつながっていく可能性も感じました」と初めての試みを振り返りました。

箱根湯本芸能組合は「ピンチをチャンスに変えて、お座敷遊びをぐっと敷居を下げてより多くの人に芸者遊びの楽しさを知ってもらいたい」と期待していました。

企画した企業「ガラッと変わった」

組合と連携してイベントを企画したIT企業「ガイアックス」の事業担当者は、「既存の芸者がお座敷に出て仕事をするオフラインの世界は、コロナの感染拡大でガラッと変わったと思います。伝統芸能を残す、生き延びていくために時代にアジャストしていくことが大切だと思います」とし、今後も新たなサービスの展開に期待できると話していました。