登山中遭難の香川県職員 消防に“会社員” 外出自粛呼びかけ中

登山中遭難の香川県職員 消防に“会社員” 外出自粛呼びかけ中
香川県庁の職員の男性が今月22日に愛媛県で登山中に遭難し、翌日ヘリコプターで救助されました。当時、香川県は新型コロナウイルスについての独自の「感染警戒宣言」を出し、県外への不要不急の外出を控えるよう呼びかけていて、男性は救助した消防に会社員だと伝えていたということです。
今月22日午後3時半すぎ、愛媛県の今治市と西条市、それに東温市にまたがる標高およそ1230メートルの東三方ヶ森の山頂付近で「下山途中、道に迷った」と男性から警察に通報がありました。

遭難したのは、香川県丸亀市の61歳の男性で、翌朝、香川県の防災ヘリに救助され、けがはありませんでした。

男性は、香川県の職員で税務を担当していましたが、救助にあたった消防に対して職業を会社員と伝えていたということです。

香川県は新型コロナウイルスの感染を防ぐため、今月15日に県独自の「感染警戒宣言」を出し、県民に対して県外への不要不急の外出を控えるよう呼びかけていました。

香川県は「今回の件について報告はなく、就業規則で報告義務を課している事案にもあたらないことから、今後も確認をするつもりはない」とコメントしています。

知事「本人は『会社員と答えた覚えない』と言っている」

これについて香川県の浜田知事は記者団に対し、「職員が先週、県外に趣味の登山に行って遭難したのは事実だが、本人は職業について会社員と答えた覚えはなく、県庁の職員であることは隠してはいないと言っている。また、本人は、いわゆる『3密』になる行動ではないと思ったということだが、移動そのものがリスクなので、法令違反ではないが、注意に欠ける行動だったのではないかと考えている」と述べました。