緊急事態宣言解除 注意点は? 生活は 社会は 新型コロナ

緊急事態宣言解除 注意点は? 生活は 社会は 新型コロナ
緊急事態宣言が解除されてからも新型コロナウイルスに対しては引き続き警戒が必要です。最近、「ニューノーマル」や「ウィズコロナ」などのことばが聞かれるようになりましたが、これまでとは違う社会の在り方が求められています。その一つが「新しい生活様式」です。WHO=世界保健機関は今月13日の会見で、新型コロナウイルスについて「根強くはびこり、消え去ることはないかもしれない」と述べ、最終的な終息まで長い時間がかかるという見通しを示しました。宣言が解除されてもウイルスが無くなったわけではないため、今後、第2波、第3波の流行が起こる可能性は高いとみられています。

生活をどうする

重要になってくるのが感染拡大を予防する対策をふだんの生活の中に取り入れる「新しい生活様式」の定着です。

具体的には、
▽人との間隔はできるだけ2m空けること、
▽会話をする時は症状がなくてもマスクを着けること、
▽こまめな手洗いや手の消毒、
▽「密閉・密集・密接」のいわゆる「3つの密」を避けることなど、一人一人が日常生活の中で実践することから、
▽テレワークや時差通勤などの新しい働き方のスタイルまで、さまざまな場面で感染の拡大を防ぐための対策が求められています。

社会の準備

次の流行に備えて社会としても準備が必要です。

例えば、
▽流行の兆しをいち早く見つけ出すため検査体制を拡充することや、
▽感染が分かった場合、それ以上広がらないよう対策を取るために保健所の態勢を強化することなど、さまざまな準備が求められています。

中でも重要なのが医療態勢の充実です。

今回の流行はアメリカやヨーロッパに比べると比較的小規模で収まりましたが、それでも当時、医療関係者からは、地域によってはぎりぎりの状態だったという声が聞かれました。

軽症者のホテル療養が始まったことなどで乗り切ることができましたが、次の流行に備えて医療態勢を強化しておく必要があります。

特に注意が必要なのは冬にかけての時期です。
毎年この時期はインフルエンザが流行するため、外来診療が最も忙しくなります。

そこに新型コロナウイルスの流行が重なってしまうと、医療態勢の限界を超えてしまうリスクがあるからです。

政府も夏ごろまでをめどに、インフルエンザの流行を踏まえて外来診療の在り方を検討するとしています。

ただ医療態勢を拡充させるには、機器をそろえるだけでなく医師や医療スタッフなど人の態勢も整える必要があり、簡単にできることではありません。

万全の態勢を整えておくためには今から準備を急ぐ必要があります。