プロ野球 開幕日は6月19日 当面は無観客試合で実施

プロ野球 開幕日は6月19日 当面は無観客試合で実施
プロ野球は25日、12球団の代表者による会議で、新型コロナウイルスの影響で延期していた今シーズンの開幕日を、来月19日とすることを決めました。当面は観客を入れずに試合を行い、レギュラーシーズン120試合の実施を目指します。
プロ野球12球団の代表者はオンラインで会議を開き、緊急事態宣言が首都圏の1都3県と北海道で解除される見通しになったことを受けて、当初予定していた3月20日からおよそ3か月遅れとなる来月19日を開幕日とすることを決めました。

そして感染防止のため、当面は観客を入れずに試合を開催し、レギュラーシーズンは各チーム当初より23試合少ない120試合の実施を目指すということです。

また、開幕までの準備期間として来月2日から14日までに各チーム、4カードずつ練習試合を行うことや、日本シリーズを11月21日から始めることも合わせて決めました。

斉藤コミッショナー「国民の皆様を勇気づけられれば」

斉藤惇コミッショナーは会見で開幕日が決まったことについて「数度にわたって日程変更を余儀なくされ、選手や関係者、ファンの皆様にご迷惑、ご心配をおかけした。プロ野球の開催によって、外出自粛を余儀なくされた国民の皆様を勇気づけ、プロ野球以外のスポーツにも開催の指針を示すことができればいいと思っている。開幕を決断できたことは大変喜ばしいことだが、これから準備を怠りなく進め、選手や関係者、その家族を守りながら慎重に進めていくことが何より大事だ」と話していました。

これまでの動き

新型コロナウイルスの感染拡大を受けたプロ野球のこれまでの動きです。
▼2月26日、12球団代表者会議でまずはオープン戦の残り72試合すべてを無観客で行うことを決めました。
▼3月3日、Jリーグと連携して対応するための「対策連絡会議」を初めて開催し、感染症の専門家から球場での感染予防対策などについて意見を聞きました。
▼3月9日、「対策連絡会議」2回目の会合で専門家から開幕延期が望ましいとする助言が出され、12球団代表者会議で3月20日としていた開幕の延期を決定しました。
▼3月12日、「対策連絡会議」3回目の会合で専門家から対策の基本方針や感染防止策を盛り込んだ「提言」が出されました。また、12球団代表者会議で開幕は4月10日以降としたうえで、それまでは当初予定していたカードを無観客の練習試合として行うことを決めました。
▼3月20日、当初、開幕戦が行われる予定だったこの日から、無観客での練習試合が行われました。
▼3月23日、「対策連絡会議」4回目の会合で専門家から「早期開催は非常に難しい」との見解が示され、12球団代表者会議で4月24日の開幕を目指すことを決めました。また、練習試合は一定期間、中止することが発表されました。
▼3月27日、阪神が3人の選手が新型コロナウイルスの検査で陽性だったと発表しました。セ・リーグは臨時理事会で開幕が4月24日からさらに延期された場合も想定し、日程について話し合いました。
▼3月30日、2軍の無観客での練習試合も一定期間、中止することが発表されました。
▼3月31日、パ・リーグの社長がオンライン会議を行い、4月24日の開幕は難しいという方針で一致しました。
▼4月2日、セ・リーグの幹部の会合で、「4月24日の開幕は難しい」とする意見が相次ぎ、5月の開幕やレギュラーシーズンの試合数削減を視野に協議しました。
▼4月3日、「対策連絡会議」5回目の会合で専門家から「4月開幕は非常に難しい」との見解が示され、12球団代表者会議で開幕を4月24日からさらに延期することを決定しました。
▼4月17日、12球団代表者会議で5月中のシーズン開幕を断念し、交流戦が初めて中止となりました。
▼4月23日、「対策連絡会議」6回目の会合で専門家からまずは無観客で試合を開催すべきという見解が示され、12球団代表者会議でも開幕後は当面、無観客とする方針で一致しました。
▼5月11日、「対策連絡会議」7回目の会合で専門家からは現時点でシーズン開幕日を決めるのは難しいという見解が示されましたが、12球団代表者会議では6月中旬から下旬の開幕を目指す方針で一致。7月のオールスターゲームが初めて中止となりました。
▼5月12日、臨時のオーナー会議で6月中旬から下旬の開幕を目指す方針を確認しました。
▼5月22日、「対策連絡会議」8回目の会合で専門家からシーズン開幕へ前向きな見解が示され、12球団代表者会議のあと斉藤コミッショナーは25日に緊急事態宣言が東京など首都圏の1都3県と北海道で解除されれば、速やかに開幕日を発表したい意向を示しました。