南アフリカ 外出などの制限 来月1日から大幅緩和 新型コロナ

南アフリカ 外出などの制限 来月1日から大幅緩和 新型コロナ
南アフリカ政府は、新型コロナウイルス対策として続けている外出などの制限を来月1日から大幅に緩和し、経済活動の再開を一段と進めると発表しました。一方、ラマポーザ大統領は「感染は急増しており、今後さらに拡大する」として国民に感染防止策を徹底するよう呼びかけています。
南アフリカでは新型コロナウイルスの感染拡大を抑えようと、3月下旬から国境を閉鎖し、外出制限を続けています。

しかし、制限措置によって失業者が急増し、国民の半数近くを占める貧困層の生活は困窮しています。

こうした中、ラマポーザ大統領は24日夜、演説し、「制限措置は弱い人々を最も苦しめた。今こそ仕事を再開するときだ」と述べて、来月1日から外出などの制限を大幅に緩和すると発表しました。

具体的には、すべての製造業や鉱業、それに商店などが再開し、禁止されていた酒の販売も条件つきで認められるようになるほか、学校も段階的に再開します。

ただ、仕事や葬儀以外の理由で人が集まることや、たばこの販売、レストランの店内での飲食は引き続き禁止されます。

南アフリカでは感染者の数は2万2000人を超え、感染拡大のピークはことし7月から9月と予測されています。

ラマポーザ大統領は「感染は急増し始めていて、今後さらに拡大する」と述べて国民に感染防止策の徹底を呼びかけ、経済活動との両立をめぐり、厳しいかじ取りを迫られています。