緊急事態宣言が解除された地域では、学校を再開する動きが広がっています。山梨県では、24日、6つの市や町の小中学校で入学式が行われました。

このうち、山梨県中央市の田富小学校では、新1年生の50人余りがマスク姿で保護者と一緒に登校し、受け付けで朝の検温の結果を報告したり、消毒を行ったりしました。

体育館で行われた入学式では、感染を防ぐため、児童や保護者は前後左右を1メートルずつあけた座席に着きました。

式では、担任の先生が児童の名前を1人ずつ読み上げ、子どもたちは元気よく返事をしていました。つづいて、藤巻稔校長が「皆さんと会えてとてもうれしいです。毎日元気に登校してきてください」とあいさつしました。

24日は、5年生と6年生や来賓の出席はとりやめ、校歌斉唱や祝電の披露なども行いませんでした。

新1年生の女の子は「学校では算数を頑張りたい。友達を10人つくりたい」と話していました。女の子の母親は「何度も延期になり心配しましたが、無事、入学式ができてうれしいです。安全に健康に楽しい学校生活を送ってもらいたい」と話していました。

新型コロナウイルスの影響で先月から拝観を取りやめていた世界遺産の大津市の比叡山延暦寺は、24日から拝観を再開しました。

天台宗の総本山、延暦寺は新型コロナウイルスの影響で先月20日から、拝観を取りやめていましたが、関西全域で緊急事態宣言が解除されたことを受けて、24日から拝観を再開しました。

寺では拝観料を支払う場所に消毒液を置き、拝観者が間隔をあけて並ぶための目印のテープを貼ったり、飛沫を防ぐシートを設置したりして感染防止の対策をしていました。

参拝に訪れた人はマスクをして境内を散策したり、境内に設置された鐘をついて手を合わせたりしていました。夫婦で訪れた滋賀県の40代の男性は「気が抜けない状況が続いていますが、きょうから再開と聞いて足を運びました」と話していました。

比叡山延暦寺の今出川行戒参拝部長は「まだまだ予断を許さない状況ですが、祈る人のよりどころとして心の安寧につながるように距離を保ちながらお参りしていただきたい」と話していました。

高知市の観光名所 桂浜の水族館では、新型コロナウイルス感染防止の対策を講じたうえで、今月中旬から営業を再開していて、休日の24日も親子連れが訪れ、徐々ににぎわいを取り戻しています。

高知市の桂浜水族館は新型コロナウイルスの影響で先月13日から休館していましたが、今月に入り県内で新たな感染者が確認されず、外出自粛の要請が解除されたことなどから、11日に営業を再開しました。

水族館によりますと、再開後の週末の入館者は、例年の3分の1程度と本格回復には至っていないものの、徐々に戻りつつあり、24日も親子連れなどが訪れ、ペンギンのえさやりの様子を楽しむ姿が見られました。

再開にあたり、水族館ではスタッフが1時間ごとに水槽や手すりなどを消毒したり、館内に消毒液を設置したりするなどの感染防止策を講じたうえで、人の密集を防ぐため、動物のショーなどは取りやめているということです。

子どもとともに訪れた高知市の男性は「4歳の娘は外出できないストレスを抱えていたようで、すごく喜んでいます」と話していました。

桂浜水族館の森香央理さんは「なかなかすぐに外出しようという気持ちにはならないかもしれませんが、対策も徹底しているので、ぜひ安心して訪れてもらい、自粛疲れを癒やしてほしいです」と話していました。

営業が再開した福岡市の映画館では、初めての日曜日となった24日、待ちわびた人たちが、さまざまな感染対策がとられる中で映画を楽しみました。

福岡市中央区にある映画館ＫＢＣシネマは、22日から営業を再開し、24日初めての日曜日を迎えました。およそ1か月半ぶりとなった営業再開を待ちわびた映画ファンなどが午前中から集まり、スクリーンでの映画を楽しんでいました。

営業の再開にあたって映画館では、マスクの着用を入場の条件としているほか、上映中は空調機の換気の設定を強くしています。また、座席は前後左右の間隔を1席分空け、入場者を半分に減らしています。訪れた客は「休業期間中は自宅でＤＶＤで楽しんでいましたが、映画館のスクリーンで見るのはいいですね」と話していました。

ＫＢＣシネマの宮定貴子支配人は「再開できてホッとしています。休業期間中はお客様に映画を贈り届けられる喜びを再確認しました。感染対策を施しながら、映画を楽しんでもらいたいです」と話していました。