夏の甲子園中止 8都県で独自の大会を予定

夏の甲子園中止 8都県で独自の大会を予定
夏の全国高校野球が中止となったことを受けて各都道府県の高校野球連盟が独自の大会を開催するかどうかについてNHKが取材したところ、22日までに8つの高野連が大会の開催を予定していることがわかりました。このほかの高野連は検討中としていて、開催に向けた課題に、練習不足でけが人が出るのではないかという懸念や、無観客で開催する場合に入場料収入がなくなることなどをあげています。
夏の全国高校野球の中止決定を受けて、NHKでは47都道府県の高野連に対し、ことしの夏に独自の大会を開催するかどうかや開催する場合の方式などについて取材しました。

その結果、22日までに東京、千葉、愛知、岐阜、岡山、香川、長崎、宮崎の8つの高野連が大会の開催を予定していることがわかりました。

残り39の高野連は「検討中」と答え、このうち10以上の高野連が開催を前向きに検討するとしています。

検討されている具体的な大会の方式としては
▼無観客での開催、
▼土曜日と日曜日を中心にしたトーナメント制、
▼長距離の移動や宿泊による感染リスクを減らすため、地域ごとに分散して大会を運営する案、などが挙がっています。

一方、開催に向けて、
▼練習不足でけが人が出るのではないかという懸念や、
▼無観客で開催する場合に入場料収入がなくなって財政面の負担が増すこと、
▼球場に常駐する医療スタッフの確保、
▼球場の消毒などの感染予防対策、などを各地の高野連は検討課題としています。

地域の実情に合わせた運営を検討

NHKの取材では、各地の高野連が都道府県独自の大会の運営について、参加校の数など地域の状況に合わせた方法を検討していることがわかりました。

具体的には長時間の移動や宿泊を避けるため、いくつかの地域に分けて大会を実施することや、ブロック予選を行ったうえで県大会を開くことなど、できるかぎり地域を分散して開催する案が出ています。

また、1つの球場で午前と午後に1試合しか行わないことも検討されています。

このほか、練習が十分ではなく選手の体力不足が心配されるため、1試合7イニング制とすることや、授業時間を確保するため土曜日と日曜日で開催すること、それに観客を入れる場合、観客どうしの間を2メートルの距離をあけることなどが上がっています。

また、3年生の思い出作りの大会にするのか、優勝校を決める大会にするのか、大会の位置づけが難しいという意見もあり、各地の高野連は独自の大会を開催する場合、どのような対応が必要となるのか、今後さらに検討を進めることになります。

開催にはさまざまな課題

都道府県独自の大会の開催に向けて各地の高野連から、さまざまな課題が出ています。

最も多かったのは、大会を運営するための財政面での不安です。

無観客で開催した場合、運営資金の大半を占める入場料収入がなくなるうえに、秋以降の大会を行うのにも支障が出るということです。

そして学校の休校が長期化したことで、大会日程の確保も課題です。

高校野球の大会が、定期テストや学校行事と重なるおそれがあるほか、夏休みが短縮された場合、授業の無い休日が減るため、日程の調整が難しくなっています。

このほか、練習不足によって選手のけがや熱中症の危険性が増すといった声も上がっています。

また、地域独自の課題として、秋田県では3時間以上のバス移動が必要となる学校が出る可能性があることや、長崎県と香川県にある離島の学校は、長距離の移動や宿泊が必要で、感染リスクが高まることが懸念されています。