集団感染で事実上活動停止の米海軍原子力空母 任務復帰へ

集団感染で事実上活動停止の米海軍原子力空母 任務復帰へ
新型コロナウイルスの集団感染の影響で事実上、活動を停止していたアメリカ海軍の原子力空母「セオドア・ルーズベルト」について、国防総省は2週間ほどで再展開のために必要な洋上での訓練を終え、太平洋での任務に復帰する計画を明らかにしました。
1100人を超える乗組員の新型コロナウイルスへの感染が確認され、グアムに停泊していた「セオドア・ルーズベルト」は21日、空母の再展開に必要な洋上での艦載機の訓練に入るため、およそ2か月ぶりにグアムを出港しました。

21日に会見した国防総省のホフマン報道官によりますと、空母は訓練を10日から2週間ほどで終えたあとグアムに戻り、新型コロナウイルスから回復した兵士を乗せたうえで、太平洋での任務に復帰する計画だということです。

「セオドア・ルーズベルト」をめぐっては、任務に復帰しても太平洋での展開期間が短縮されるのではないかとの見方も出ていますが、ホフマン報道官は「現時点で任務に変更はない」と述べ、影響はないという認識を示しました。

「セオドア・ルーズベルト」での集団感染を受け、アジア太平洋地域では一時、直ちに展開できる空母が事実上、不在となる事態に陥っていただけに、国防総省は活動を活発化させる中国軍を念頭に空母の態勢の再構築を急いでいます。