保護された動物 殺処分の危機 新型コロナ影響で譲渡会開けず

保護された動物 殺処分の危機 新型コロナ影響で譲渡会開けず
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保護された動物たちが殺処分されるおそれが高まっています。新型コロナウイルスの影響で新たな飼い主に引き渡す譲渡会を開くことができないからです。
埼玉県で活動する動物の保護団体によりますと、新型コロナウイルスの影響で保護した動物の譲渡会の中止が相次ぎ、ことし2月中旬以降1度も開くことができていません。

このため、団体では新たな動物を保健所や動物愛護センターから引き取ることができず、こうした施設にも動物が保護されたままとなっています。

神奈川県動物愛護センターの上條光喜 愛護・指導課長は、「施設で保護できる数には上限があるので、この状況が続くと厳しい」と話していて、現在保護している動物が引き取られなければ、今後殺処分もやむをえないと危機感を募らせています。

埼玉県の保護団体では、苦肉の策としてオンライン譲渡会を開き、インターネット上で保護している動物を紹介する取り組みを始めました。

オンライン譲渡会を通じて猫を引き取った近藤聡美さんは、「スタッフの方が大きさや性格を丁寧に説明してくれたのでオンラインでも特徴がよくわかりました」と話していました。

団体では、保健所などで保護されている動物を殺処分の危機から救いたいと、今後もオンライン譲渡会を開くことにしています。