中国共産党の高官「情報隠蔽していない」と強調 新型コロナ

中国共産党の高官「情報隠蔽していない」と強調 新型コロナ
中国の全人代=全国人民代表大会の開幕を前に、中国共産党の高官が記者会見し、新型コロナウイルスへの対応をめぐって「中国は情報を隠蔽していない」と強調し、情報の隠蔽が世界的な感染の拡大を招いたという批判に反論しました。
中国共産党の高官で国政の助言機関、政治協商会議の郭衛民報道官は22日、全人代が始まるのを前に、20日記者会見し、新型コロナウイルスをめぐる中国の対応について「習近平国家主席の指揮のもと、感染の抑え込みで大きな成果を得た」と述べて、対策の成果を誇示しました。

また、国際世論が中国の対応に批判的なことについて「アメリカなどの一部の政治家はウイルスが武漢から来たと宣伝し、自国民の視線をそらし、責任を転嫁して、デマで中国をおとしめている」と述べて、アメリカを非難しました。

そして「中国は透明で責任ある態度で直ちに国際社会に感染状況を報告した」と強調するとともに、「中国の情報の隠蔽によって感染が世界に拡大したというのは全く道理がない」と述べ、情報の隠蔽を否定しました。

一方、日本との関係について、郭報道官は「日本政府と民間の方々は中国の感染拡大とのたたかいに支援の手を差し伸べてくれた。両国国民の友情が一層、深まり、中日関係の基礎が強固になるよう期待する」としたうえで、延期されている習主席の日本訪問について、「もっとも適切で雰囲気のよい時に実現させ、訪問が円満に成功するよう努めたい」と述べました。