乳幼児の予防接種 控える保護者増加 新型コロナ感染拡大で

乳幼児の予防接種 控える保護者増加 新型コロナ感染拡大で
新型コロナウイルスの感染の拡大を背景に、乳幼児に必要な予防接種を控える保護者が増えていることが小児科医などでつくる団体の調査で明らかになりました。団体は「命に関わる感染症にかかるおそれもあるので接種を控えないでほしい」と呼びかけています。
この調査は小児科医などでつくるNPO法人「VPDを知って、子どもを守ろうの会」が予防接種の予定を管理するアプリに登録している保護者を対象に行いました。

このうち生まれてから最初に受ける小児用肺炎球菌のワクチンは生後2か月から6か月の間に3回接種することが推奨されていますが、3か月齢での初回の接種率は去年11月生まれが82%、12月生まれは77%、ことし1月生まれは74%と、それ以前に生まれた赤ちゃんと比べて10ポイント余り少なくなっていました。

去年11月以降に生まれた赤ちゃんは新型コロナウイルスの国内での感染が確認されたことし1月以降に接種対象となっていて、医療機関での予防接種を控える保護者が増えているとみられています。

また、はしかや風疹を予防し、満1歳から接種する「MRワクチン」についても、去年12月以降に1歳の誕生日を迎えた子どもの接種率がそれ以前に比べておおむね10ポイント下がりました。

調査にあたったNPO法人では「接種が遅れることで、命に関わる感染症にかかってしまうおそれもある。保育所など集団生活で感染する病気もあり、登園再開までにできるだけ推奨されている時期に接種してほしい」と呼びかけています。