WHO事務局長「新型コロナ対応 できるだけ早い時期に検証」

WHO事務局長「新型コロナ対応 できるだけ早い時期に検証」
WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は年次総会で、新型コロナウイルスへのWHOなどの一連の対応について、できるだけ早い時期に検証を行う考えを示しました。
この中でテドロス事務局長はWHOの対応について「早い段階から警告を発してきた」と述べて、中国以外での感染者が100人に満たなかったことし1月30日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言するなど、速やかで頻繁な情報発信を行ってきたと強調しました。

その一方で「私たち皆、感染拡大から学ぶことがある。できるだけ早い適切な時期に、今回得られた経験や教訓を踏まえ、パンデミックに対する国レベル、世界レベルでの備えと対応の在り方について勧告するため、独立した検証を行う」と述べ、WHOや各国の対応をめぐり、独立した検証を始める考えを示しました。

WHOをめぐっては、アメリカのトランプ大統領が「極めて中国寄りだ」と非難しているほか、EU=ヨーロッパ連合が主導して調整が行われている総会の成果文書の案でも、WHOの対応に対し独立した検証を行うことが盛り込まれています。

テドロス事務局長としては、検証の実施を表明することで批判を和らげるねらいもあるとみられます。